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河合教  作者: 上本准
8/20

-8-

ファミリーレストランファンズで働く主婦小松恭子はLINEの通知音でようやく目覚めた。小松にとってファミレスの仕事はただのバイトに過ぎない。そんなバイト先でか弱い女子大生を虐める河合の事を内心軽蔑してた。

ただ河合に虐めをやめるよう諭す事はしなかった。

なぜならそんな事をしたら標的が私になるしそれなら藤井がバイトを辞めた方が早いだろうと思っていたからだ。

小松はこの日も午後からバイトなので準備するかとベットから抜け出し洗面所へ行こうとするとまたしてもLINEの通知音がなった。

LINEを確認すると一つは河合を除いたバイト先のファミレスのグループLINEで「河合に罰を下したいがみんなの意見を教えて欲しい。」もう一つのLINEは細谷から直接で「小松さんの人脈を俺に貸して欲しい。」とあった。

小松の旦那は振り込み詐欺を主導しているいわば半グレ集団だ。その情報を細谷はどこで掴んだかは知らないが事あるごとに小松の事を強請ってきた。

細谷は雇われ店長とはいえ一人暮らしで実家もそれなりに金があるから金を強請られる事は無かったが体の関係性を求められる事は多かった。

もっとも小松はそういった関係性は嫌ではなかった。

ただ今回は珍しく体の関係では無かった。

小松は急いで返信した。

「私の人脈ってどういう事?もしかして私の体に飽きたの?」そう皮肉混じりに送信すると細谷から返事が返ってきた。

「体の話じゃないよ。実は河合の虐めによって藤井さんが死んだ事を遺族が突き止めたらしい。それで遺族が河合に復讐しようとスレを立てて他のネット民に呼び掛けている。もし復讐が失敗したら損害賠償を請求されるかもしれないから河合をボコボコにして遺族の溜飲を下げようと思うんだ。協力してくれる?」

小松は河合の容姿もやる事も全て気に入らなかった。河合の事を内心軽蔑していた。そして小松には大抵のことならやってくれる都合の良い半グレをたくさん抱えていた。

「もちろん協力するわ。恐らくみんな手を貸してくれるわ。」

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