時事ネタ
思い出したので。
何年か前。
平日の昼間で空いている電車に乗っていたコロン。
プルル…プルル…
静かな車内で着信音が鳴った。
36才くらいのラフなスーツに身を包む男性がポケットから電話を取り出して…
大声で!大声で!
話し出した。
「はい。は?なんで俺が関わらないといけないわけ?俺は、めちゃ〇〇と〇〇 (テレビ番組)の担当なわけ。他は全く関係ないわけ。は?俺は、めちゃ〇〇と〇〇だから。他がどうなろうと関係ないですから。そんなの俺関係ないですから。困るって言われても知りません。切りますよ」
と、静かな車内で大声で!話していた。
直訳すると「車内の皆様、俺あの有名な番組に関わってんの。凄いでしょ?」だ。
電話の内容はこれだけであるけれど、とても不愉快だった。
まず、大声。
うっせーわっ!
その大声は何?わざわざ番組名を周りに主張するような言い方も何?
周りが見えないの?
あんたの事凄いと思うよ。ほんと、凄い迷惑だって。
そして別の頃。
コロンは平日、何のイベントもない富士スピードウェイにいた。
イベントもないのに入場料だか駐車場代だか払うのだ。ぶらぶらするだけのために、旦那様と富士スピードウェイにいたのだ。
したら月9の撮影隊と会ってしまった。
本人は居ないようだが、あの「ちょ待てよ」で有名な人のドラマ。(調べたら20年も前だったー!)
その時はレーサーになろうと頑張っていたが、今はパリで三つ星シェフになろうと頑張っているようなあの人。
撮影自体は全く興味がないので見る事もせず、少し離れた場所にポツンと一人で座り、たまたま来ていた調整か何かの為に前を走るF1カーの爆音に耳を塞いでいた。
しばらくすると撮影スタッフが「♪あなたはだぁれ誰でしょね〜」と歌いながら前を通った。そしてこちらを見て鼻でふんと笑った。
撮影隊とは離れたところに一人でいたコロン。コロン以外に人はいない。
間違いなくコロンに対する挑戦状であった。
スタッフはコロンを芸能人の追っかけか何かだと思って、バカにしてきたのだ。
だから聞こえるように独り言を言ったさ。
「へーんなの。他に誰も入ってほしくなければ貸し切りにでもすりゃあいいのに。自意識過剰ダナー」って。
ババッと振り向いてきたけどね。
コロンは知っていた。
このドラマの撮影スタッフの態度の悪さを。
撮影が多い地域に住んでいたので、知人友人があちこちでたまたま撮影に出くわすと、口が悪いし、態度も悪くて本当にムカつくと聞いていたのだ。
住民と言い合いになったりした事もあったと。
コロンなんてわざわざ出先で会っちまったよ。本当に態度悪いね。
その場から離れて歩いていたら、足元にボールが転がってきた。
子どもが走ってきたので、渡してあげる。
「撮影の子?」
「はい!」
「大変だね、頑張ってね」
「はい!ありがとうございます!…〇〇君あそこにいますよ?〇〇君とかなんとかかんとか…」
〇〇君の名前が突然出てきた。ここでも追っかけと間違えられるコロン。
「ごめん、〇〇君を知らないんだ」
「え?〇〇君ですよ?」
「うん、ごめん知らない」
「……」
凄く驚いた顔をする子ども。
なんか可哀想。
自分じゃなくて〇〇君の名前を出せば凄いと言われると思ってるところ。
「頑張ってね」
「……」
急に元気なくなったな。
(〇〇君と伏せてますが、本当に知らない名前なので覚えていないのです)
帰りの車の中、コロンは旦那様にぶーぶー文句を言いながら帰った。
今、あれこれ騒がれているけれど、そういう人たちが働く会社なら…
あるよね。と思っている。