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神様に呼ばれた?呼んでない?

 コロンは神様を信じている。


 何の神様?どんな神様?


 神社にいる神様だよ


 神様なんているわけないじゃん、


 ううん。コロンの心には神様がちゃんといるのだよ。



 。。。



 家の近所であるが、家より少し離れた場所で1時間ほど時間を潰さなければいけなくなった。

 待ち時間にお昼ご飯を食べようと、とことこと歩きだす。


 普段なら車で通る場所を歩く。車からだと気づかない、鬱蒼と木が茂る場所に鳥居が見えた。下から見上げてみたら、小さなお神輿のようなお社が見える。

「神社があるなんて知らなかった!」

 神社大好き!なので神社があるならお参りしたいが、あまりにも鬱蒼とした場所にあるし、古びていてちょっと怖い。


 真っ直ぐ歩いているだけでもトラブルに巻き込まれてしまうコロン。

 人気のないところに行くのは怖い。

 きちんと管理されているかもわからないし、木の影から悪者が出てくるかもだし、呪われちゃうかもしれないし。

 行ってみたい好奇心より、恐怖心が上回り断念。

「余計な事してお化けにあったら怖いもんね、誰かがいるならいいけど1人で行くなんてありえない。忘れよう」

 そう思ってた。


 ご飯を食べ終えて戻る途中、道路を挟んで先程の神社の前を通った。


 二人の男女が神社の周りにいて、男性が女性に何か説明してる。女性は笑顔で頷いたりしていた。

 コロンは勝手に「秋祭りの準備担当の自治会の人」と位置付けて、今のうちに神社へ行ってみようと思った。


 信号が変わり、ノンストップで神社に向かえた。

 鳥居の下で話し合う男女に声を掛けた。


「あの…お邪魔してすみません。ここに神社あったの知らなくて見たかったんですけど1人じゃ怖くて。お二人がいらっしゃったのが見えたので、今だ!と思って来ました。お邪魔してすみません」とぺこぺこした。

 さっさと見てから邪魔しないように去ろうと思ったら、男性が話し出した。


「私は大学で教鞭を取っている者です。彼女は生徒で…」

「わ!凄い!先生!生徒さん…すみませんお邪魔して」生徒さんに頭を下げる。

 いえいえと首を横に降り、ニコニコと許してくれている。


 先生が続ける。

「この周辺について調べています。ほら、そこに水源があって…」

「えっ!わ!すごい!本当だ!気づかなかった!」

 草木の間にぽっかり穴が開いていて、そこに水が溜まっていた。ちょっとばっちい。


「水があるところには人が集まり集落が出来ます。この石碑に江戸時代と書かれていますが、そうなるともっと前からこの周辺には人がいたはずで…」

「え、凄い楽しい…」

「古い地図を見ていると…」


 何これ、凄い。もっと詳しく聞きたい。泣きそう(笑



 コロンはお邪魔してしまっている感が強く、授業?の邪魔?かなと「すみませんすみません」言ってるうちに二人は去って行く。


 コロンはそのまま神様に挨拶をする。石碑には「鳥居を境にし結界が張られ…」とあったので、鳥居の下を入ったり出たりして結界を感じてみた。

 嘘じゃないな、本当に鳥居の内側は結界あるんだなと感じた。だって本当に空気が変わる。


 たぶんこの神様は強い。


 何故なら、江戸時代より前から潰されずに今もあるから。

 こんなに時代が流れているのにひっそりとしたままずっとここにあるなんて、凄い神様だなと思った。



 たくさん蚊に刺されてコロンはその場を後にした。



 今度お酒でも持ってきちんと挨拶に行こうと思った。下心なんてあるに決まってるだろう!




 。。。


「身代わりのお守り」


 こんなに神様神様言ってるくせに、今までお守りを身につけた事がなかった。

 悪い事から身を守ってくれるお守り。

 本当かどうか実験してみようと、キャミの肩紐にお守りを付けて過ごしてみた。



 昨夜…お守りを洗濯してしまった。まだ1週間も経っていないのに。


 忘れん坊のコロンは、お守りをつけたまま洗濯を絶対する!と思っていたが、やっぱりやってしまった。


 実験失敗。



 神様〜、洗っちゃってごめんね(´;Д;`)






 おわり。





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