七話
キースが騎士になってから三ヶ月が過ぎた頃、私の屋敷にあるものが届いた。
「これはっ……!」
それは、ガーベラ学園への入学のお知らせである。そのお知らせを見た母は勿論入学するわよね?と言った様に共学に丸をつけようとしたので、急いで止めたのだった。
ガーベラ学園は共学クラス、騎士のためのクラス、そして、聖職を学ぶ為の女子クラスがある。聖職というのは日本で言う巫女みたいなもので、女神を讃える儀式や、それ以外の行事などで舞ったり行事を仕切ったりするものである。だが、それをするには資格がいるため、それを学ぶためのクラスである。ちなみにだが、この仕事は女性しかなれないため、女子クラスなのである。
さて、どうしたものか。私はこの入学のお知らせの手紙を手に持ち悩む。
「どーしよう。」
すると、キースがやってきた。
「ガーベラ学園、僕も入学しないかと旦那様から聞かされた。」
「入学するの?」
「僕はしようと思っているよ。騎士クラスに。」
「そう……。」
すると、キースは、少し疑問そうに聞く。
「エレナは行かないの?」
「……行きたくはないわよ。でも、行かないと。」
やはり、女子クラスに行くべきだろうか。ただ聖職になりたいわけじゃない。
「女子クラスに行こうと思うのだけれど、聖職になりたいわけじゃないのよね。」
「別に絶対ならないといけないものでもないんでしょう?行きたいところに行けばいいと思う。」
確かに、絶対ならないといけない訳じゃない。私は一直線に考え過ぎていた。私はハッとしたのだった。
「そうね、私、女子クラスに行くわ!」
こうして、私の勉強の日々が始まった。女子クラスに入るには、共学と違って試験がある。それがもう難しい。母はそんな私に家庭教師をつけて応援してくれた。
ちなみにだが、キースの通う騎士クラスにも試験があり、日々訓練をしている。
そんな日々が過ぎた。私はもう毎日勉強漬け。まさか、またこんなに勉強するとは。しかも普通の数学などは前世の記憶のおかげで完璧だったが、地理や聖職のことなんてさっぱり過ぎて、歴史なんて死ぬかと思った。頭がパンクしそうになったぐらい覚えれなかった。
そして、数ヶ月後、試験の日が来た。
「お互い、頑張りましょう!」
「そうだね。」
こうして、私達は試験を受けるのだった。試験というのはいつまで経っても慣れない。精一杯頑張り、試験を終えることができた。
それからまた一ヶ月後、合否発表が出た。結果は見事合格。
「合格したわ!キース!キースはどうだった?」
「合格だった。」
流石キースね。まぁ、小説でも合格していたし、当たり前か。でもお互い合格できてとても嬉しかった。
「良かったわね!これで同じ学校に通えるわね!」
私はそう笑った。すると、キースは目を見開き少し顔を赤くしたか思えば俯いて頷いた。
え?なに?これ、めっちゃ可愛い。なんだか分からなかったけれど可愛すぎる。
「え、可愛い。」
「可愛いって、なんだよ。」
「だって可愛いんだもん。」
それから三週間後、私達はガーベラ学園に通う日が来たのだった。正直、フェルと出会う可能性がゼロという訳ではないが、この前ヒロイン脱却できる様、頑張ろう。
こうして、私はガーベラ学園の門をくぐったのだった。
その様子をある生徒が見ていた。この国の第二王子フェルである。金髪で妖精の様な少女を見て彼は確信した。あのオークション会場に連れてかれた少女だと。
「あの子が……。」
フェルはエレナに話しかけるべくここを後にしたのだった。