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第63話 アフターフェスティバル
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
夜になって、パパさんが帰ってきた。
オレは玄関でパパさんを出迎えた。
おかえりー。
どこ行ってたのー?
どんなだったー?
パパさんの周りをぐるぐる回ると、パパさんが、ヨシヨシとオレを撫でてくれた。
およ?
オレはパパさんの顔を見て驚いた。
なんていうか……日焼けがすごい。
テカテカだ。
試しにオレは、パパさんのほっぺを舐めてみた。
しょっぱ!!
疲れ切ってヘロヘロっぽいけど、その表情がとっても満足そうだ。
そっか。
何だかよく分かんないけど、楽しかったようで何よりだ。
え? なに?
薄い本をいっぱい買えたって?
……薄い本か。ふむふむ。どんなのなんだろう。
お疲れ、パパさん。
そして今日も日が暮れる。