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第56話 シッポ
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
くぅ、くぅ。
夜も深い真夜中。
グッスリ寝入っていたオレは、シッポにとてつもない衝撃を受けた。
ギャン!!
途端に目が覚める。
ワン、ワン、ワン!!
誰だよ、オレのシッポ踏んだの!
って、パパさんがごめん、ごめんって謝ってる。
なるほど、寝ぼけたパパさんが犯人か。
痛いじゃないか!
目から火花飛んだんだかんな!
オレの吠え声に、ママさんも起きてくる。
ママさん、ひと目で察し、オレを抱っこしてくれた。
うん、まぁ、なんですよ。
ママさんに免じて許してやるかぁ。
オレは再び寝床に入った。
まだちょっと痛いけど、ガマン、ガマン。
おやすみ、みんな。
そして今日も夜が更ける。