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第45話 扇風機
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
あー、涼しい。
極楽、極楽。
あー、気持ちいい。
扇風機の風がオレに当たる。
シャンプーとドライヤー、頑張ったからね。
きつかったもん。
思わず、走り回っちゃったよ。
それを見て、パパさんが扇風機を持ってきてくれたんだ。
喉が乾いたなー。
パパさん、水持ってきて。
ワン!
おぉ、パパさんが水の入ったボウルを持ってきてくれた。
さっすがパパさん、オレの気持ち、分かってるー。
ピチャピチャ。
うん、美味い。
もうね、今日はここから動かないぞ。
ご飯もここで食べるよ。
テコでも動かないかんね。
扇風機の前で伏せをして涼んでいるオレを見て、パパさんが苦笑する。
どんまい、パパさん。
そして今日も日が暮れる。