表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
YouTuber犬『みたらし』の日常  作者: 雪月風花
341/365

第341話 強風

 オレの名前は『みたらし』。

 三歳の柴犬だ。


 ガタガタ、ガタガタ。ガタガタ、ガタガタ。


 市場から帰ってひと眠りしてたオレだったが、シャッターがガタガタ揺れる音に慌てて飛び起きた。

 リビングに行くとパパさんとママさんが笑いながらTVを見ている。


 ――お? 起きたか、『みたらし』。ん? しっぽが垂れてるな。どうした? 


 くぅーん、くぅーん。

 ねぇパパさん、誰か来たんじゃない? ガタガタ音がするよ?


 パパさんが、怯えるオレを優しく撫でてくれた。

 

 ――あぁ、風に怯えているのか。心配無いよ、『みたらし』。ただの風だ。今日は風が強いんだよ。


 寝ている間に夜になったからシャッターを閉じたんだろうけど、お陰でシャッターがガタガタ風で揺れるってことか。あぁでも、怖いよぉ。

 

 ――おいで、『みたらし』、怖くないからねー。


 今度はママさんが、オレを撫でてくれた。

 くぅーん、くぅーん。


 ――怖がりだねぇ、『みたらし』は。そんなんじゃお兄ちゃんになれないぞ?

 ママさんが笑う。

 

 いいもん、お兄ちゃんになれなくっても。怖いものは怖いんだい!


 早く風、止まないかな、パパさんママさん。

 そして今夜は、いつまでもシャッターがガタガタ揺れ続ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ