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YouTuber犬『みたらし』の日常  作者: 雪月風花
332/365

第332話 お向かいの……

 オレの名前は『みたらし』。

 三歳の柴犬だ。


 散歩に行こうと玄関先で待っていると、お向かいのオバサンが誰かと立ち話をしていた。

 いつも無愛想で、パパさんやママさんが挨拶しても会釈をしたりしなかったりで、ろくに返事を返してくれないのに、今日はずいぶん嬉しそうに話してら。


 パパさんは財布を探しに行ったみたいでまだ戻って来ない。

 行儀は悪いけど、どうせこっちは犬なんだし、立ち聞きしちゃおっかな。


 そう思ってオバサンの方を見ると、あれ? 相手は食品配達業者のオバサンだぞ?知り合いか何かかな。


 ――はい、では確かに代金ちょうど頂きました。次回の集金はこの日になります。時間は同じ頃で大丈夫でしょうか。

 ――はい、問題ありません。


 ……世間話じゃないぞ、これ。ただの集金日の打ち合わせじゃん。知り合いでも無さそうだし。なんでオバサン、こんなに嬉しそうに話してるんだ?


 ――では次回も宜しくお願い致します。

 ――はい、またお願いします!


 食品配達業者のオバサンは丁寧にお礼を言って、また配達車に乗って行ってしまった。

 お向かいのオバサンは、名残惜しそうにそれを見送っている。


 ――どうした『みたらし』、散歩行くぞ。

 オバサン、パパさんを見るや否や、そそくさと引っ込んじゃった。


 どんまい、パパさん。

 やっぱりうちは、お向かいのオバサンに嫌われてるっぽいぞ。

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