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YouTuber犬『みたらし』の日常  作者: 雪月風花
304/365

第304話 まりも再び

 オレの名前は『みたらし』。

 三歳の柴犬だ。


 取るな!


 オレはパパさんがこっそり捨てようとしたまりもを奪うと、口に咥え、部屋の隅っこに行った。

 オレの友達だぞ!なんで捨てようとするんだよ!

 ワンワン!


 オレはパパさんに向かって吠えた。

 パパさんが、困ったような顔をする。


 ――あのさぁ、『みたらし』。これもう毛もすっかり抜けちゃったし、ずっと咥えて遊んでいたからか見ろよ、ボロボロだろ? 最初はそれでも毛のせいで微かにまりもっぽかったけど、今じゃもう、元の姿がさっぱり分からないもんな。だからさ。新しいの買ってやるからいい加減こいつ捨てちゃわないか?


 嫌だ! コイツはオレの友達だ! 誰にも渡さないぞ!

 ウーーーーーーー!!


 オレの威嚇にパパさんが呆れたような顔をする。


 ――あぁもう。じゃいいよ! その代わり、新しいボールは買ってやらないからな!


 あきらめたパパさんがリビングに戻る。

 ふん! 新しいのなんかいらないよ。オレはコイツとずっと一緒にいるんだ。


 どんまい、オレ。

 そして今日も、オレはまりもを口に咥えて離さない。

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