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YouTuber犬『みたらし』の日常  作者: 雪月風花
302/365

第302話 映画

 オレの名前は『みたらし』。

 三歳の柴犬だ。


 ――それがさ、もうスッゴイんだよ! TVシリーズで置き去りになってた部分が全部見事に回収されてんの! よくあれだけのモノを矛盾なくまとめ上げたもんだよ。全編通してホントお祭り、って感じでさ! いやー、これ誰も文句が言えないだろ。もう神って感じ!


 帰ってくるなり饒舌(じょうぜつ)に話し出したパパさんを前に、オレとママさんはしばし無言になる。

 パパさん、ちょっとテンション上がり過ぎ。


 パパさんってば、朝から留守にしてると思ったら、映画を観て来たらしい。

 アニメだ。

 TVより遥かに大きなスクリーンで大迫力の映像を見るんだって。

 うちのTVより大きいっていうと、あんまり想像つかないなぁ。


 ――良かったじゃない。公開楽しみにしてたもんね。


 ママさんが洗濯物を畳みながら、パパさんにニコニコ笑顔を向ける。


 ――そうなんだよ! 開幕五分で前作の主人公がいきなり登場するしさ! 鳥肌モノだったよ。最後の戦闘なんて、映画館中でスタンディングオベーションだしさ! ……気持ちだけね。実際にやったら怒られちゃうからさ。それから……。

 ――はいはい、分かった分かった。

 

 ママさんが苦笑する。


 オレの知る限り、ママさんはこのアニメを見たことが無い。

 興奮するパパさんに合わせているだけだ。


 お疲れさま、ママさん。

 そして今日は一日、パパさんは上機嫌だ。

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