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第142話 てってれー！
オレの名前は『みたらし』。
二歳の柴犬だ。
――わ！！
うひゃあ！！
いきなり耳元で声を出されたオレは跳ね起きた。
な、なんだなんだ？ 何が起こった？？
オレは慌てて辺りを見回した。
……あ、オレ、寝てた？
見ると、パパさんがニコニコしながらカメラをこちらに向けている。
え？ 撮ってる？
ははぁ、なるほど。
声を出したのは、パパさんか。
オレを驚かして、ビックリしているところを撮ろうという企画だな？
ちょっとやめてよ、今、寝ぼけ顔してるんだから、撮らないでよ。
やめろぅ！ 撮るなってばぁ！！
なに嬉しそうにしてるんだよぉ！
ワン、ワン！
どんまい、オレ。
再生回数稼ぎにドッキリ動画撮るなんて、根性悪いぞ、パパさん！
