天使
オレの名前は、守 まもる。
昔から冴えないオレだったがこの度イメチ
ェンに成功することができた。
講義が終わり安心したのも束の間、
まさか、オレの斜め後ろに天使が立ってい
た。
慌てて避けようとしてまさかの天使に
壁ドンをしてしまったのだ…
このオレが壁ドンなんて
あれは、イケメンがやるからこそいいんだ。
事故とはいえ、あの天使にオレが…
パニくりながらも荷物を拾い、天使に謝り
その場を去ろうとした。
すると、天使がオレの手を掴んだ…
「待って。」
えーっ‼︎
天使…
なんだよ⁉︎
オレが何したってんだよ…
天使がオレの手をパッと離した。
あぶねぇ。あんまり長いこと手掴まれてた
ら、オレ気絶するところだったぜ。
とりあえず、恐る恐る聞いてみた。
「何か…?」
すると天使は、
「昨日、サークル見学に行ったのですが私が
天体サークルに入ったら守さん嫌でしょう
か?」
と…
はぁ⁈
なんで天体サークルなんかに…
しかも今、ま ま 守さんって呼ばなかっ
たか⁉︎
目的は、なんなんだ。天使よ…
とりあえず
「オレがサークルについてどうこう言える立
場じゃないし、自分の入りたいサークルに
入ればいいのではないっすかみたいな?」
と、変な日本語で答えてしまった。
緊張した。
壁ドンからの会話まで。
とにかく心臓もたねーぞ。
マジで天体サークル入ろうとしてんのか⁈
ってか、うっかり壁ドンしちゃったけど
近くでみる天使やっぱりかわいいじゃねぇ
か。
なんか、顔キラキラしてたな…
初めて女の人あんなに近くでみたな。
ってか、初めてが天使なんてやばすぎだろ。
あー疲れた。
それから数日後の事だった。
天体サークルの仲間と星の話で盛り上がっ
ていた。
すると、
ガラッ
ドアが開いた。
オレは、飲んでいたお茶を吹き出した。
ゴフッ。
「きたねーな守!」
「ごめん。」
でもよ‼︎
そりゃむせるだろ!
いきなり天使がドア開けたら。
天使がペコリとお辞儀をした。
すると長い髪が前にするするってなった。
それだけで、男共の目は釘付けだ!
何をしても天使は、かわいいんだな。
オレには、程遠いと思っていた天使。
なのに今こんなに近くにいる。
みんなで見惚れていたら天使が言った。
「さっき、先生に入部希望だしてきました」
って。
みんな驚きを隠せなかったのは、いうまで
もない。
こんな、男ばっかりのサークルに天使が…
天使よ。
よっぽど星が好きなんだな。
部長は、戸惑いながらもサークルの今後の
予定を天使に説明していた。
天使は、意外にも星に詳しかった。
そして、あっという間に冬がやってきた。
天体サークルとハイキングサークルが合同
合宿を行うことになった。
もちろん天使も一緒だ。
寒いの苦手なんだよなぁ。
ウォークラリーが開催される予定らしい…
寒い外をウロウロするなんて苦手。
でも、仕方ない。
「さあ、始まりました。では、これからペア
になるくじ引きしまーす。」
ベタだなー。
みんな天使とペアになりたくてソワソワし
ている。
オレは、天使とペアになんてなったら身が
持たない。
だから、ならないことを祈った。
ホッ。
知らないあまりものペア。
男子二人組になった。
よかったー!
そして、ウォークラリーの時間。
寒いのが嫌いだから、たっくさん着こんで
挑んだ。
あれ⁈
オレのペア…
⁉︎ なぜ天使 ⁉︎
どうやら、二人気分が悪くなってしまった
そうで組み替えが行われたそうだ
ま、仕方ない。
天使とペアになり、ウォークラリーが始ま
った。
ヤベェ。緊張する…
変な汗まで出てきたぞ。
なんでこんなにも服を着込んでしまったん
だ…
よし、ウォークラリーに集中しよう。
そして、無事たわいもない会話をしながら
終了する事ができた…
しかし、もう限界だ…
そんな時、天使が話しかけてきた。
「その傷、残ってしまいましたね」
と…
なぜオレの手の傷を知っているんだ?
意識がもうろうとしてきた…
「あの時助けてもらったねこ…」
バタッ。
オレは、ついに意識を失った。
続く。
続編は、イメチェン2でよろしくお願いします。