表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/11

第五話 ご主人様は威勢がいいのぅ~…

 あっ!という間に、町はずれの屋敷についた一行。


 足腰を鍛えている爺さんと、人造人間の体力にかかれば、ある程度の距離は

 すぐに歩けてしまうのだ。(足早い系パーティ)



 ガー爺「いきなり玄関からお邪魔して大丈夫じゃろうか?」



 ヴァンシー「むしろ何処からでも迎えてはくれないから何処でも大丈夫!」



 フェルト(それは大丈夫なのかな・・・!?)




 ガー爺「おーい!ワシらはお主のヴァンシーの友じゃ!

 今から突撃するぞ~!攻撃はしないでくれよ!」




 ガー爺はドデカイ屋敷の門を押し開け、玄関ホールまで歩いて入った。


 続けてフェルト、ヴァンシーも屋敷内部へ…。




 フェルト「すごい…豪華なお屋敷ですね」



 ガー爺「ワシも老後はこんな家に住みたいものじゃ」



 一行があたりをキョロキョロと無遠慮に見回していると


 階段の踊り場からひとりの女性が降りてきた。



 リィゼル「ヴァンシー、人を入れないでってあれほど言ったでしょう」



 キっと射るような目。美しい顔立ちの女性は間違いない、この屋敷の主…吸血鬼のリィゼルであろう。




 ヴァンシー「ご…ごめんなさ…」


 ガー爺「ちょっと待つんじゃ、この娘を責めないでやってほしい。この娘はお前さんのことを心配してワシらに協力してほしいと頼んできたんじゃ」




 リィゼル「部外者の方はおかえりください。ここは、私とヴァンシーの館です。」




 聞く耳は持たない、といった態度で、リィゼルはその場から一歩も動かずにガー爺たちに向けて帰るようにと促す。





 だが、ガー爺もだてに長く生きてはいない。



 こういう時に適度に空気を読まない「KY(くうきよまない)スキル」がすでにMAXまで育ってカンスト状態だった。




 ガー爺「帰ってほしいと言うのであれば、ワシと勝負する一択じゃ」




 フェルト(え!?何故っ!?)



 フェルトがドン引きした表情でおどろき、ガー爺を見る。



 リィゼル「私を吸血鬼と知っての挑戦ですか?それともただの命知らずの老人なのでしょうか?」




 ガー爺「当然、このヴァンシーからお前さんのことは聞いとる。ワシはドラゴンスレイヤーじゃ、そのへんの爺さんと一緒にしてもらっては困る」




 リィゼル「…そうですか」




 ふう…と溜息をついたリィゼルは、人間の身体能力では再現不可能な跳躍をして踊り場から

 ガー爺たちの眼前まで飛び出してくる。



 ーーーダンッ!



 美しい着地。



 十メートル近くあった距離を一気に縮めて、吸血鬼リィゼルはガー爺の目を見つめて




 リィゼル「狂え――!!」



 一言放った。



 ヴァンシー「あっ…!おじいさん目を見ちゃダメ!!」




 ヴァンシーの静止は遅かった。




 ガー爺は、リィゼルの瞳に眠る狂気を、自分の瞳に映してしまった…!!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ