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さようなら、

作者: すいでん
掲載日:2019/11/08

その日、おれは思い立った。次こそは......


いつも途中で怖くなってしまう。


決意を固めたのはこれで何回目だろうか。


左手にはカッターで切った痕が、強く、強く際立っている。


こんなの、あいつに見られたら、どうなるか、想像するだけでも吐き気がする。




俺が、腕を切り始めたのは、2年前の冬、


すべて、あいつ・東吾のせいだ。


あんな嘘を広めたせいで......




俺が幼馴染の愛子ちゃんが好きだとかいう嘘を広めやがったんだ。


愛子ちゃんはいろんな人から好かれていた。


その中の一人が、祐樹である。


昔は友達だったのに、噂が広まってから、一度も話してない。


それどころか、祐樹と東吾が先陣を切り、俺はクラスのほぼ全員から、ハブられるようになった。




一人、何もしないやつがいたが、何もしないだけで、俺を安心させてくれることもなかったし、悲しませることもない。無意味な存在。ほかの奴となんらかわりは無い。




まあ、思い出したくもない過去。


明日に死ぬ予定の俺には全く関係のない話だ。


もう、準備は万端。時刻表を確認して、11:28に特急が通ることは確認済みだ。


月曜日、学校に行ったと見せかけ、コンビニで最後の晩餐を食いながら、その時刻を待つ。


最期の晩餐は何にしようか。そんなことだけを考えていた。




俺は、セブンでツナマヨのおにぎりを食う


コンビニの店内を探した結果、これが一番うまいと思ったからだ.





その時間が刻一刻と迫ってくる。アドレナリンが爆発しそうだ。


この時になって、遺書を書いてなかったことを思い出す。


そんなことどうでもいい。死ねればいいのだ。




俺は特急にひかれて死んだ。


人間の命はなんと儚いのだろうと思った。


所詮、人間は生き物なのだ。いつか死に、新たな命が芽生える。


そう思うと、俺は何のために生きていたのだろう。


ただ生まれ、ただ死んだだけだ。




俺の死が無駄になることなく、俺の生涯-15年間-が無駄にならないことを願う。




さようなら、

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