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目覚め

意識が遠のく間

誰かが呼び掛けてる気がした


そのまま僕は眠ってしまった



これは夢?


起きたらいつもの毎日に戻って

色々な事に対して我慢しながら

生きていくのだろうか


僕の願い事は……



はっ



体から伝う重さで目を覚ました



下を向くと

黒い猫がお腹に乗って

心配そうにこちらを見ていた



「うわああああああああぁぁぁぁぁ!!!」



びっくりして僕はそのままベッドから

転げ落ちた


周りを見ると見た事もない部屋だった

日本にはないような壁と床で

おもちゃが転がっていた


すると扉が開いて

小学生くらいの男の子が出てきた


「起きた?怪我は大丈夫?」


「え……あ……ありがとうございます…」


「おばあちゃーん!起きたみたいだよー!」


その子はどこかに向かって叫んだ


「あら〜良かったわね〜」


下から女の人の声が返ってきた


「あの…僕……」


「森で倒れてたから俺が家に連れて来たんだ

あんな所に居たら魔物に襲われるよ?」


「あ…ありがとう……」

(魔物?)


すると女の人もやってきた


「ゆっくりしていって

そんな体じゃ歩けないでしょう」


「す…すいません……」


「名前は?」


「え?僕?僕は…その…春太です…」


「ハルタか!俺はバター!よろしく!」


「よろしく…」

(外人さんかな?)


「あっあの、僕気付いたらここにいて…

その…ここはどこですか?」


「ここはクッキー島。

あのでっかいクッキーでできた時計塔が

シンボルなんだ!もしかして迷子?」


窓を見る


そこには大きな時計塔があった

周りはカラフルな家だらけで

どこからか甘い匂いがしている


「クッキー…島…?」


夢からまだ覚めていないのかと思った


「まあいいや、ごはん食べれる?一緒に食べよう!」


「あ…ありがとう…」


僕はバターに抱えられながら下に降りた


テーブルにはパンとシチューがあった


「たくさん食べてね」


「は…はい…」


「いただきます…」


おそるおそるシチューを1口食べてみると

ふわっと口の中いっぱいに広がった


そして勝手に涙が溢れ出てきた


(こうやって人とごはん食べるのって

いつぶりだっけ……)


「美味しいです……」


ポロポロ涙を零しながら

口の中にかきこんだ


「ばあちゃんが作るシチューは本当にうまいんだ!」


「泣くほど喜んでもらえて良かった笑」


2人が笑ったから

僕もつられて笑った


「ふ……」


笑うのもいつぶりだっけ




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