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蛇と不登校の余命宣告  作者: 猫紫
1/1

余命宣告






「貴方は…あと3年しか生きられません」



もうすぐ卒業式をむかえる。中学生3年生の私に医者はそう言った


病気名は聞かせてもらえなかった


ただ隣にいた母は泣いていた



多分、癌だと思うんだ。何となくそんな気がする。



頭に異物があるんだと思う。まぁ余命宣告されたって私はどうも思わない



「母さん、私は大丈夫だよ?」


そう言うと母は私を力いっぱい抱き締めた




あと3年


高校は卒業できそうかな



その時の私はやけに落ち着いていた。恐らく実感がないんだと思う


医者は言った


「3年と言いましたが…あくまでも3年なんです。これからの生活を改めて薬を飲んでいけば余命は伸ばせます」


そんなこと言われても…


「それでも私は10年は生きられないんでしょう?」


私がそう言うと医者は黙った。


だと思った。あぁそっか10年も生きられないんだな




正直にいって私の人生。ダメダメだったと思う


運動もできない

頭も良くない

女らしくない


まぁいじめの対象だった。


毎日のように言われる悪口

ハブられるグループ

冷たい視線


暴力は決してなかった。そこまで手が出せるような奴らじゃなかったんだ


だけど…いつも辛かった



だから不登校になったんだ。



テストだけは受けた。点数良くなかったけど…


あぁこの余命宣告。(サク)に話さないといけないのか…

絶対泣いて私に優しくなるだろうな。それは嫌だな


(サク)は私の双子の姉だ。

頼りにはならないが、友達は多いコミュ力の高く思いやりのある人だ。

と言っても喧嘩ばかりだけどね




明後日の卒業式にみんなに話そうか

(サク)と共通の友達に。よく遊んだ友達に


みんな驚くだろうなぁ


そんな事を考えながら病院を出て車に乗って家に帰る。


母は言う


「ねぇ…(あき)?何かやりたい事とか行きたい所ない?」



そう、私は(あき)(サク)みたいな自然の名前をつけたくって、私が生まれたのは秋だから(あき)。春に満開に咲く桜で(サク)


双子だが、約4ヶ月もの間がある。


(サク)が私の栄養を取ったから先に生まれた。

栄養を蓄えて私は遅れて生まれた。


ただそれだけの事…



「家、お金ないでしょ?そんな事に使いたくない」


「だけど…私は貴方に好きな事させてあげたいの」


「いいの、今まで通りに過ごせたらいいの」


「そう?…ならいいのだけれど」



帰ったら蛇に餌やらなきゃ


そう言えば、うちにいる蛇の(コク)。今12歳だっけな

ボールパイソンの(コク)。寿命は約15年

私が3歳の時に飼い始めた蛇。


わぁお。私と同じだ。


凄いロマンチックだなぁ




死ぬのに


主人公

(あき)

余命宣告を受けた女の子

特に生きる意味を見せない


(サク)

秋の双子の姉

秋同様運動も頭も良くないが、コミュ力は高い


(コク)

秋のペット

秋の余命宣告とおなじ寿命

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