023
あれから一年の年月が立ち俺たちは高校2年音意先輩琴音は3年になった。
あの一件からタイムリーに法律が変わり一夫多妻制と一妻多夫制が法的に可能となった。
俺はとんでもないバカツキで宝くじを買えば確実に当選。
くじを引けば一等の連続。
事故が起きれば俺の周りだけ完全無傷。
試しにそれを元手に株を買ってみればすぐに株価が数倍の高騰。
ずぐに売り払って元金は数倍になる。
そんな感じでツキにツキまくっていた。
まだ三人とは籍を入れていない。
流石に学生結婚+多重婚だと悪目立ちするからな。
三人とも納得してくれている。
美神の幸運タンクであった楓先生も少しばかり運気はダウンしたが長年、強大な幸運を受け入れたおかげで幸運の許容量が増えていて美神がいなくなってもそれなりに幸運なようだ。
他の犠牲者の方は幸運は確かに返却した。
後は本人次第。
俺たちを襲ってきた美神の刺客たちは、仙人に美神に関連する記憶を消されたと杏は言っていた。
そんなわけで学生としていつも通り学校へ来たわけで下駄箱を開けたわけだが。
「またか」
どっさりといれられた手紙の山にうんざり。
「雲気っちモテモテだね!」
「鮎分かってるだろ?」
「そうだね。旦那様」
「全くこいつらもこりねーよな」
「そうだね! でも仕方ないじゃん!」
「まぁそうだが」
俺がツキ始めてから、不幸を俺に押し付けようとする連中は消えたが、今度は逆に幸運を分けてくれとこのありさまだ。
現金な連中だ。
「そうだ! 雲気っち旦那様! 後で部室にきてね。私達伝えることがるから!」
「ちょっと酷いです雲気さん! 妻の1人を置いてるのは酷いです!」
と制服姿の杏がプリプリと怒り出す。
杏はあの後戸籍やら何やらを仙人にご褒美でどうにかしてもらい俺の学校に転校してきた当然同じクラスだ。
「悪い早すぎたか」
「ちょっとまった私もいちゃいちゃに混ぜてもらおう!」
「琴音さんおはようございます」
「琴音ちゃん杏ちゃんおはよ! 雲気っち旦那様に伝えといたよ!」
「了解です!」
「ふふふ、放課後が楽しみだね!」
「なんなんだよいったい?」
「放課後部室に集合さ! それでわかるさ!」
結果から言おう俺はその日パパになった。
3人とも俺の子供を身に宿していた。
これまでが究極についていない俺がバカツキになった理由。
俺の幸運はこれからも続いていく。
だってこんなに可愛くて性格のいい嫁が3人もいるんだぜ。
それだけでも俺はバカツキだ。
幸せな時間はずっと続いていく、それが不運に耐え続けた俺のご褒美なのだから。




