016
「さすがにこれを夢だと思うほど。俺はバカじゃない、着替えて飯食って杏を起こすか」
◇
「ここですか?」
「そうだ入るぞ」
あれから俺は杏を起こして事情を説明し、準備を整え。
この場所にやってきた。
そのまま歩みを進めると、ある程度までいれた手足が消えていく。
それは頭を入れるまで続いて俺たちは古神屋のある空間についた。
「ここですか? 雲気さん」
「そうだここだ」
「よく来てくれたね。あまり時間はないさっそく本題に入ろう」
と現れた和服の青年はそう切り出す。
「君が神仙様の使者だね? 神仙様から何か預かっていないかい?」
「これですか?」
と何やら文字と図形の書かれた紙束を差し出す。
「ふむ、中々強力な霊符ばかりじゃないか、あったあったこれだよこれ」
一枚の紙を取り。
「説明するとこれは空間の狭間に入るための符さ。神仙様がこの店にこられるようにね。今から私の力をいれてこの空間と符を繋ぐ、楓を発見したらこれを使てほしい」
あれか俺がここに来るために杏が方法があるとか言ってたやつか。
「了解です!」
「でも美神はどうやって見つけたら」
「そのために君にはこれを渡す。これは楓の髪の毛を編み込んだ紐だ。この紐からは常時楓の幸運が流れ込んでいる。これを身に着けていれば楓の存在を感知できだろう。そして小さな不運に邪魔をされず楓を探せる。だが気をつけてくれ、今や強大な運気を持つ楓と直接対峙すれば流れ込む幸運でこの紐は自壊し不運は君を再びおそう」
「わかりました何とかやってみます」
「頑張るです! 初めての私の見せ場です!」
「ではいきたまえ。楓が動くのはほとんどの生徒が揃った頃合いだ。気をつけてくれ楓を救ってやってくれ」
すると当たりの光景が薄れていく。
それから数呼吸でいつもの商店街の光景に戻った。
「頼むぞ杏。まじで負けたら俺死んじゃうから……」
「大丈夫です! 死じゃったら私みたくキョンシーになればいいです!」
「それ解決していようにみえて解決してないからな! まぁいいか。ありがとう杏肩の力が抜けたわ。じゃあいくぞ」
「待ってです! 雲気さん!」
「そうだ合図を決めよう。俺が右手をこうしたら俺の運気を食ってくれそれまでは絶対食うな」
右手を握り小指を立て合図を伝える。
「何です?」
「俺の最大級の運気を切り札にするからだよ」 「分かったです! それまでは私に見せ場です!」
「でも、どうするんだお前普通の人間には攻撃できないんだろ?」
「だから考えといたです! お札を使えばいいのです!」
「そうか、ならいいが」
「私の生き返りと雲気さんの生死がかかってるです! 頑張るです!」
「じゃあ頼りにしているからな!」
「オーです!」
元気よく腕を上げる杏。
電話にも二人も出なかったし、鮎川と音意先輩が巻き込まれなければいいんだがな……。




