妻と買い物2
更新は不定期になってしまいます。
今後ともよろしくお願いします
しばらく時間が経ちカーテンの向こうから二人の女神が舞い降りる。
アリシアは所々にレースの装飾が施されたエメラルドグリーンのドレスを着ている。彼女はドレスを見せつけるかの様に優雅に一回転する。
正面から見た時は首元のレース生地の上から辛うじて美しい首元と鎖骨が見えるだけであったが、後ろには大きなスリットが入っていて艶めかしい背中が顔を出していた。
一方ユーリはアリシアのドレスよりも少し大胆である。胸元は大きく開き彼女の豊満な胸を強調し、鎖骨から首筋へのラインも艶めかしく演出している。
首の後ろで結ぶタイプの漆黒のドレスを着ているのでおそらくアリシア同様に美しい背中も出しているのだろう。
しかし一番ユーリを引き立てているものは!
羞恥に顔を赤く染め少し猫背気味で胸を隠しているのだが、その隠した腕と姿勢によって豊満な胸は更に強調されている。
あぁこれはリルさんが無理矢理言いくるめてユーリに着せたなぁ… リルさんグッジョブ!
内心の叫びを理性で抑えてカーテンを素早く閉める! そう、ここには俺以外の男どもがいる。俺の妻達の可憐で神秘的な姿を見せる訳にもいかず素早く閉める。更衣室の中からは少し同様気味で焦っている感じの声がする。
「あ、アトラス様!申し訳ありません!
アトラス様のお目汚しをしてしまう格好でしたでしょうか!」
「アトラスお兄さん!やっぱりユーリには似合わなかった?こんな格好で破廉恥な女の子って思わないで!」
二人は自分の姿を見るに堪えずカーテンを閉めたと思った様だ。だが!俺としてはもっと二人を堪能したいところだった!
ここに女性客のみならじっくり舐め回す様に見た後購入を即決していただろう。
「いやアリシア、お前の格好は目に入れても痛くないほどに可憐で神秘的だったよ。
ユーリも全然似合ってたし!普段は控えめなのにあんな大胆なドレスを着てるから新鮮だったよ。美しくてとても惹かれたよ。やっぱり二人は最高だ」
「…では何故アトラス様はカーテンをお閉めになったのですか?」
「ユーリ…アトラスお兄さんに喜んで貰えたのかな?」
アリシアの疑問は当然だった。
「誤解させてごめん二人とも、ここには俺以外の男達の目がある。お前らの最高の姿を他の奴に見せるなんて俺のプライドが許せなかっただけだ。独占欲と嫉妬からくる行動だから気にしないでくれ」
「「…独占…嫉妬…嬉しい」」
二人は俺の言葉を噛み締めている様だ。
自分の女の全てを独占したいと思うのは当然だよな?
そんなこんなで一先ずはリルさんが選んだ二人の服を10着くらいずつ買い合計金貨50枚ほど支払った。
それとは別に今日のお礼の気持ちとして、リルさんの服を俺の好みで選びプレゼントした。
リルさんは大喜びしてくれたが、女性なのでもしコーディネートが気に入らなくても他の服と合わせて使ってくれるだろう。合計で金貨5枚だった。
この時点で武具系に割けるお金が明らかに不足し出した。アリシアとユーリが可愛すぎて似合う服を片っ端から買った俺のミスである。だが!後悔はしていない!
その後あまり高くない掘り出し物のバンカーシールドとツインダガーを買って、彼女達の生活用品を買ったら金貨5枚しか残らなかった。
だがこの金貨1枚は普通の人ならば月給に等しい、クエストを受けなければならない理由が出来たが大急ぎでと言う訳ではないのだ。
「リルさん、今日はありがとうございました。二人にも凄く似合う服を選んでもらってすみません」
「いいえ、私の方こそありがとうございました! いただいた服大切にします!」
「リルさん、この後お忙しいですか?
よろしければ夕飯をご一緒しましよう。今日はアリシアとユーリが好きなパスタを作ろうと思っていますので、リルさんもいかがですか」
「いいんですか! 是非是非ご一緒させて下さい!...アトラスさんとご飯楽しみ〜(小声」
すごく楽しそうなリルさんを連れて町外れの我が家へと向かう。今日の夕食はペンネのようなパスタで作るカルボナーラである。
卵、ミルク、チーズ、塩、胡椒で作れる簡単料理である。
幸い塩や胡椒が高価といえども買えない範囲では無いので作れる簡単料理だ。
楽しそうなリルさんと今日のメニューを聞いて目を輝かせるアリシアとユーリを引き連れて帰路を進む。
その日は三人とも満面の笑みでパスタを食べていた。やはり女性の笑顔は最高だと思う、特に自分の行動の結果だと思うと最高の気分だ。
夕食を済ませリルさんを自宅まで送り、家に帰ると1日の疲れが出てくる。身体を拭き寝室へ向かいまた3人で寝る。
彼女達の温かな温もりに包まれながら意識を手放す。明日は何をしようかと考えながら。
拙い作品ですが楽しんでいただけますと幸いです