契約
乗ってる時に書く!
翌朝俺達は朝食を済ませリビングのテーブルに座っていた。俺が一人向かいに二人の少女が座る、顔は瓜二つであるが髪の色が違う。
アリシアは金髪のストレートにサファイアのような青い瞳。
ユーリは銀髪のストレートにルビーのような輝く赤。二人は今更ながら瞳の色も違うのか。
二人を並べてゆっくり見るのは、なかなか機会がなかった。本当の意味で彼女達と向き合うのは初めてなのかもしれない。
「まず君達には俺の眷属になってもらう。
俺が生きてる限り死ねないし、老いて死ぬことも出来ない。人としての人生を捨ててもらう事になる」
「アトラス様とは一緒に居られるのですか?」
「逆に俺からよっぽどの事が無いと離れられない。君達にはその覚悟があるかい?」
「ユーリは大丈夫!元々アトラスお兄さんにこの身、この命は既に捧げてるよ?」
「ユーリの言う通りです。ずっと一緒居られる事に喜びはすれど後悔はあり得ません。
私達は自分の意思でアトラス様に隷属したのですよ?」
彼女達は笑顔で答える。
「分かった、これ以上何も聞かない。
契約の儀式を始めよう。二人とも立って開けてるあそこに移動して」
俺の指示で二人は移動する、俺は二人の正面に立ち契約術式を始める。
「汝我との血の契約により、永劫の時を我に捧げよ。我、汝の王にして片割れ、さぁ血を授けよう」
術式の展開を完了させアリシアの首筋に噛み付く。首筋に契約の紋様が刻まれる。
続けてユーリも抱き寄せ首筋に噛み付き契約の紋様を刻む
「お疲れ様、痛かっただろう?」
「大丈夫です。その痛みすら...愛おしいです」
「ユーリも嬉しい!」
二人は首筋の紋様を指でなぞりながら微笑む。
「少しずつ体が変化するけど大丈夫、牙が出てくるくらいだから」
「「はい!」」
俺は二人の頭を撫でる。さて、俺としてはこっちが本番だ。
「二人には俺のスキルで真名を与える」
「真名?何でしょうか?」
「俺のステータスを君達にあげる儀式だ」
「それアトラスお兄さん大丈夫なの?」
「今よりは弱くなる、けど君達は人間を超える。だから眷属として守って貰わないといけない」
俺の言葉の意味を二人とも正確に理解しているようだ。王は騎士に剣を与える、そして騎士は剣を捧げる。このスキルは封建制度が理となる。
「お任せ下さい、アトラス様。このアリシア
全身全霊でお守りいたします。」
「ユーリも戦うのは苦手だけど、守るのは得意だからアトラスお兄さんは絶対に傷つけさせないよ!」
「よし!頼んだ。じぁ始めるわ」
スキルを起動して二人に意識を集中する。
「我はリベレーターなり。汝の真名を解放せし者なり。騎士アリシア、騎士ユーリ
汝らが王として真名を与える。
汝ら真名はイゾルデ
血の牙で敵を穿つ者 アリシア
汝 血の牙〈ブラッド・ファング 〉イゾルデ アリシア
血の結界で全てを拒絶せし者 ユーリ
汝 血の盾の守護者〈ブラッド・ガーディアン〉 イゾルデ ユーリ
牙には力を盾には守りを授けよう。
さぁ己が真名魂に刻め
汝らはイゾルデ我の騎士なり」
俺から出て行った光が二人を包む。
酷い脱力感に襲われる、契約とスキルを一気に使って疲れた。本当は買い物に行く予定だったが変更!
「すまん二人とも...。かなり疲れた、休みたい」
「はい、大丈夫です。買い物は後日にして三人で休みましょう」
「ユーリもアトラスお兄さんと一緒に休む。
敵が来ても絶対に攻撃は通さない!」
「町だし大丈夫だろう。とにかく少し休むわ
後はよろしく」
二人を撫でて寝室へと戻る。後から二人も付いて来て簡易ベットに入ってくる。
もう契約もしたし夫婦と変わらない。もう床一緒どうのこうの言う気はない。
二人の温もりを感じながら俺は眠りについた。明日こそ二人の生活必需品を買って来ないといけない!何て考えながら意識を手放した。
あまり早い更新は期待しないでください
申し訳ないです