表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある世界の日本  作者: 高鉢 健太 
テンプレチートの装備品
10/130

海猿の短槍

テンプレに登場している兵器の話を新たにこちらに投稿していく予定です。


ただし、予定は未定

四二式特殊短銃、後に連射機構が付き、銃床を伸縮式とした改四二式短機関銃となった我が国の短機関銃である。


 この銃は船内での戦闘を前提に作られており、世界初の短機関銃である。ただ、一般的に短機関銃といえばドイツが第一次世界大戦で投入したM1916が最初とされている。実際、四二式は短機関銃ではなく、警備隊の乗り組み隊(現在の臨検隊)が使用する特殊な短銃という認識であった。当初からその機構が連続射撃に向いていることは分かっていたが、船内での取り回しを優先し、軽量小型という要求の下、単発式として設計され、使用されていたが、連射機能を持ち、連射に耐えるように銃本体を強化し、新素材であるアルミを使用した伸縮式銃床とした試作銃が1912年には完成していたが警備隊は船内での使用に連射を要求しておらず、あくまで耐久性を見るための試作でしかなかく、日の目を見ることはなかった。

 ところが、欧州での塹壕戦を目の当たりにした陸軍が忘れ去られようとしていた試作銃に注目し、採用を打診してきた。

 とはいえ、制式化するとなると性能要求からやり直しになるので採用までに時間がかかる。そこで考え出されたのが、あくまで四二式の改良型であるという建前であった。それが他にない奇妙な名前を持つことになった経緯である。


この、改四二式短機関銃は採用された時点でほぼ完成された機構を持ち、現在も材質や部品の改良を積み重ねて使用され続けている。

完成度の高さだけを見るならば、世界には出現当時から何十年と変わらない武器はほかにも存在する。

 しかし、閉所における銃撃戦を前提にしたというその着想は他に類を見ない。

 開発された当時はまだ、拳銃自体がようやく軍に浸透しだした段階であり、拳銃や拳銃弾を使用した銃器が閉所戦闘で有効だという確証が得られていたわけではない。にもかかわらず当時の海軍では、警備隊の創設とともに閉所戦闘用として自動拳銃の機構を持つ小銃類似の銃器を要求していた。


 少し考えればその不自然さに気が付きはしないだろうか?

 船内での戦闘には剣に代わって拳銃が有効だという認識が一部に出ていた程度の段階でしかなかったのだ。海軍がいかなる経緯で短機関銃様の銃器を有効と判断したのかは今もってわかっていない。

 口さがない一部の人々は未来人や転生者による指示と言って憚らない。確かに四二式は後にドイツで開発されたMP5サブマシンガンにそっくりだが、あちらが使い勝手の良い四二式の外観を参考にしたというのが事実である。先に開発されていた四二式をMP5をモデルに開発する術などないのだから。


 そして現在、陸軍小銃の主力は銃身の幾分短なカービン、いわゆる騎兵銃である、さらに銃身が短な閉所用も存在し、警察や海上保安庁で使用されている。

 このルーツをたどると、明治時代に試作された自動小銃に行き着く。当時はガスピストン機構が量産できず、仮に出来たとしても当時の弾薬ではガスピストン機構に悪影響を与え、信頼性を著しく損なっただろうと言われている。

 しかし、その試作銃は歩兵銃、騎兵銃、近接銃が揃っており、あまりにも出来すぎている事は誰もが知っている。

 もちろん、それは当然のことで、当時すでに歩兵銃と騎兵銃は銃身の長さ以外に違いはない系列の銃器であることは常識だった、すでに警備隊で四二式を採用している段階で、その代替、あるいは併用を目的とした銃器開発が行われるのは当然のことだである。ただ、使用説明に「敵ノ防具ヲ貫通セシムル」と記載されているのは、拳銃弾用防弾チョッキすら実用化されていない段階でいったい何を目的にしていたのかは謎である。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ