クエスト:薬草採取
夏休みって何って具合に学校行ったり課題の量で泣いたりしてますが私は元気です。
アイテムを買い込み、ギルドで既に受けた薬草採取クエストを達成すべく、俺たちは草原フィールドへと足を運んだ。
俺がチュートリアルで遅くなりスタートがただでさえ遅れているのに、アイテムショップを探すのに迷子になったりなどをした俺たちなので、フィールドにはたくさんのプレイヤーでごった返していると思っていたのだが・・・
「プレイヤーは確かに多いけどフィールド広いおかげで場所取りでケンカとかなさそうだな」
「そうだな、今日は稼働日だし、プレイヤー達が多いだろうから最悪町の探索だけにするつもりだったが冒険ができてうれしい限りだ」
このゲームのマップはかなり広いということは知っていたが、初めの町周辺でこれほど広いなんて思わなかった。
このゲーム、時間の流れが現実世界の1/8なので、こっちでの一日は3時間にあたる。なので移動だけでリアルで丸一日を潰すなんてことにはならないとのこと。もちろん道草食わずそのまま直進すればだが。
あっ、ちなみに強制ログアウトさせられる連続稼働時間は6時間だ。
「さて薬草採取を始めるか。確かクエスト内容は...」
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クエスト:薬草採取
依頼主 :ギルド職員
報 酬 :(質や量によって変化します)
達成条件:ギルドに薬草を納品する
期 日 :なし
メッセージ:冒険者が増え薬草の需要が高まっています。できるだけ多く採取してくれると助かります。
草原フィールドの森の近くに生えていることが多いです。それから質のいい薬草があれば報酬に色を付けます。
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つまり一個だけでもクエストはクリアになるのか?まぁ採取は頑張るが。
「近くの草食動物はどうする?一応事後報告でもFランクのクエストは達成になるらしいけど」
「そうなのか?うーん、周りを見る限りじゃ草食動物は攻撃しても逃げるみたいだし少し戦ってみるか。ちょうど近くに2匹いるし一匹ずつな」
「OK了解。俺は兎を、ヒエンは羊でいい?」
「いいぞ、あ、肉落としたら素材と交換してくれ。料理したい」
「いや、その料理を食べさせてほしいから素材はいい」
など会話しつつ戦闘が始まった...!
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結論から言うと俺たちは逃げられた。だって仕方ないやん!何なのあいつら、逃げ足速すぎるだろ...
「周りはどうやって倒してんだ?」
「あ、見ろヒエン、どうやら囲んでから戦ってるみたいだぞ」
あぁ、なるほど。確かにあれなら逃げれないわな。しかも武器を持たず近づく程度なら接近しても逃げないし。
「じゃあ俺たちはどうする?ほかのパーティに手伝ってもらうか?」
「いや、もともとは薬草が目当てなんだしそっちを優先しよう」
さて、薬草を採取できる場所は森の近くだったよな。森の中にはこのフィールドのボスであるハングリーベアがいるらしいから中に入らないほうがいいって言われたっけ。
「なぁヒエン、薬草は採取するにしても毒草とかはどうする?一緒に集めるか?」
「そうだな。もしかしたら料理に使えるかもだし使えないようなら売ればいいしな」
「毒を料理に使うて、だれを暗殺する気だよ」
「毒だってきちんと処理すれば食えるものがあるんだぞ」
こういうゲームなら定番だよな、毒を中和しておいしくするとか。それは置いといて、鑑定スキルで見る限りじゃ確かに森の近くには薬草が群生してるな....うん?
「おい気を付けろ。薬草と毒草結構似てるぞ」
「え、まじで?触ったらアウトなやつとかある?」
「いや、ないっぽいな。まだレベルが2だからか簡単な説明しかわからないが、たぶん大丈夫だろう」
薬草の書を使ったところレベルが1しか上がらなかった。後で知ったのだが鑑定系は最大レベルが5で1上げるだけでも結構時間がかかるらしい。
「そうか、じゃあとりあえずポーチいっぱいになるまで集めようぜ」
薬草をケンケンが、毒草を俺がという風に一応ポーチを分けて採取をした。採取をしてわかったのは、採取用ナイフ買ってマジでよかった。一回素手で採取した薬草がこれ
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アイテム名:薬草
品 質 :☆1
素手で無理やり抜かれたため品質が落ちた薬草。
ある程度の痛み止めにはなる。
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で、採取用ナイフで取ったのがこれ
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アイテム名:薬草
品 質 :☆3
採取用ナイフで摘まれたので、ある程度の品質を保っている薬草。
ポーションを作るうえでは最低でもこのレベルの品質は必須。
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ね?品質が全く違うでしょ。たぶん根っこごと掘り返せばもっと品質のいいのが取れるんだろうけど根っこがかなり深いところまであって掘り起こすのは骨が折れそうだ。
...検証がてら今度ひとりの時やってみよう。
とりあえずこれでここら一帯の薬草で俺らが採取できる分は採り終えた。はじめはポーチいっぱいになるまで採ろうと思ったがやはり戦闘もしたかったのでここらで切り上げることに...
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
森の中から悲鳴!?
アイテムの品質は☆1~☆10まであり、☆1は使うことがかろうじてできるだけで、☆10ともなると薬草ならそれだけで☆4以下のポーションよりも回復量がある。
鑑定スキルの効果は、Lv1で名前、Lv2で大雑把な特徴、Lv3で大まかな使い道、
Lv4でレアリティ、Lv5でLv2、Lv3の完璧な情報という具合である。
魔物鑑定の場合は、Lv3が大まかな攻撃パターンとなる。