プロローグ
一話、本編ですが全く何も始まりませんですはい
2×××年 7月 某日
「なぁ猿、AMOって知ってるか?」
「猿言うな。AMOってVRのあれか?」
「おう、やっぱ知ってたか。で、買うのか?」
「馬鹿なこと聞くなよ、買うに決まってんだろ?」
「お前ならそう答えてくれると思ってたぜ!」
俺の名前は猿飛焔、高校2年生。そして俺を猿と呼ぶこいつは犬神剣。小学校からの付き合いで、まぁいわゆる腐れ縁ってやつだ。
こいつが聞いてきたAMOというのは今週末発売の新作VRMMORPG『Arms・Monster・Online』のことでひと月前に放送されたVRMMOチャンネルという、作品紹介をあまりできないことで評判の番組で紹介されたゲームである。ちなみに剣とその家族は司会の中崎結衣のファンだったりする。俺?俺は三次元に興味はないし。
「で?お前のほうはどうなんだよ。放送されてからずいぶん頑張ってバイトしてたみたいだけど買えるのか?」
「ギリ何とか集めたぜ。いやぁ、先月と今月にめぼしいゲームとかなくて助かったぜ」
「でも月末に中崎結衣のライブがあるって言ってなかったか?」
「そこは家族旅行も兼ねてるから、な?」
「真のファンは己の血肉を切り崩して行くものだとか言ってなかったか、お前」
「とにかく!今日で学校も終わりだし夏休みの課題も前々から配られてたおかげあとは読書感想文だけだ!一緒にプレイしようぜ!」
「俺は基本ソロプレイってこと忘れてない?」
「えー!いいじゃん!いいじゃん!最初くらい一緒にプレイしようぜー」
「そう言ってお前いっつものんびりプレイの邪魔するじゃん」
「ぶーぶー」
「豚かお前は...『いいえ犬ですワン』やかましい!気が向いたら一緒にプレイしてやるし一番最初のフレになってやるから」
「おーし!約束だかんな!」
~???side~
「約束だかんな!」
『やっぱり猿×犬よね!純朴でゲームのことしか頭に考えていない犬神君をワイルドな猿飛君が我慢できずに押し倒すのよ!』
【何言ってるの犬×猿でしょ!一見ワイルドに見える猿飛君が犬神君の前ではしょうがないなぁと流されていき...!】
≪猿×犬、時々犬×猿というのは?》
『【それだ!】』
~主人公side~
おおう、なんか寒気が...なんなんだろうかこの寒気は、剣と一緒にいるとなぜか感じるんだよなぁ。
早く帰って飯食って温かくして寝よう。風邪でプレイに支障をきたしたらまずいからな。
キャラ紹介を兼ねたプロローグです。猿飛くんと犬神君は校内の女子にかなりの知名度と人気があります。???は本編でもちょくちょく出てくる予定です。二話は春休み前には書き上げたいなぁ(願望)