夢
今回、戦闘とは名ばかりの、主人公の力と複線が有る位です
広場 side三人称
二人は、戦うために広場に来ていた、理由は
(さてと、ここまでくれば瑠璃が来るのに時間がかかるだろう)
という零の考えによるものだった
「ここで戦うの?」
「ああ、家に穴を開けるわけにもいかないからな」
「じゃあもう初めていい?」
「別にいいぞ?いつでも来い」
零はこの時とても油断していた、自分は魔法が使えるが、相手は使えないことや、自分の方が身体能力に優れており、リーチも長いことがそうさせた
しかし、誤算はすぐに起きた
「行くよ」
「っ!!」
目の前にいた桜が、急に消えたのだ
「くっ!!」ガッ
そして、後ろからくる衝撃に、零は顔を顰める
(何故だ!?なぜ人間の子供に、ここまでの力と速さは無いはずだ!!)
「零さん桜さん探しましたよ、いったいこんなところで何をって!!何してるんですか二人とも!!それと桜さん……………その目の色はまさか」
「目?僕の目がどうかした?」
首を傾げる桜、その目はいつもの翠色ではなく、翡翠色をしていた
(零さんと同じ魔眼?でも、人族の男性は魔法が使えないはずなのに、男の娘である桜さんには適応されるんですか?)
(身にまとっているのは確かに魔力だ、しかも無属性か、どうなっているんだ?神力なら可能性は有るが、それではあの魔力の説明がつかない)
「桜、お前は何故魔法が使える?何処で魔法の使い方を知ったんだ?」
「………最近夢を見るんだ」
「「夢?」」
「うん、何度も見る夢だよ、時の止まった世界、人を巻き上げる竜巻、魔法を使う自分そして、人から龍になる零」
「っ!!」
「信じられなかった、けど昨日知ったんだ、零が黒龍だってことを、僕たちを攫ったことを、僕たちの本当の母親じゃないってことを」
淡々と話す桜の表情は暗く、悲しげだった
「「桜(さん)」」
「ねえ、僕はなんなの!?普通は使えない魔法が使える僕はいったい誰なの?教えてよ………零」
気付けば桜は泣いていた、そんな桜を、零は優しく抱いた
「れ………い?(ポロポロ)」
「お前は桜だ、他の誰でもない私の息子桜だ、確かに私は五年前お前たちを攫った、私たちには同じ血なんて流れていない、それでも私は、お前たちのことを本当の家族だと思っている」
「もちろん私もです」
「る……り?(ポロポロ)」
「何か困ったことがあったら、私たちに言え、力になる」
「……う、ぅぅぅ……ありがこう零、瑠璃……ごめん(ポロポロ)」
「別にいいさ、子供の内はいっぱい間違えたり、叱られたり、甘えたりすればいい」
「うん……うん(グスッ)」
この時、だれも気付いていなかった、桜華が一人でいることに、自分たちに近づく者がいることに
次回は戦闘になるかもしれませんが、所詮最初の噛ませキャラなので蹂躙に近いです
後キャラ紹介は、多くて三話、少なくても二話投稿した後になります