雷神
もう…ゴールしてもいいよね?
ギルド side桜
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だよ」
何度同じことを聞くのさ
「待ち合わせって言ってたけど、誰を待つの?それと契約して」
「零って言うSSランカーで、僕の親だよ、契約は駄目」
まだ諦めないのかな?そろそろしつこい
「おう、久しぶりに来たが、やっぱり人が多いな」
「何しに来たのよ、SSSランクになったら来ないって言ってたのは誰?」
「ある噂を聞いてな」
あ……もう嫌な予感しかしない
「ここに最年少でSSランクに登り詰めた天使っていう二つ名を持っている奴の話が有ってな」
「あ~確か」
最年少って絶対に僕のことだよね?天使って何?ていうか神無月さん気付いて!!それ絶対話だけでは済まないから!!
「…………(チラッ)」
よしこっち見た!!今の僕の立場はわかっているよね?
「あそこにいる女の子が天使よ」
なんでそうなるの~~~!?
「……なんであの女と見つめあっているの?」
「頼むから気付いてよ、僕がピンチなのになんで君も加わるの?」
「お前が天使か」
もう終わった……
「お前人間じゃないな」
「へ?僕は人間だよ?」
「お前の隣のSSランカーに行っているんだ」
隣?……雅のこと?どうしてそうなるの?もっとめんどくさくなった~
「確か伝説の天竜も金色だったな面白い、契約していないようだから俺直々に契約してやるから感謝しろ」
何このおじさん、すっごく上からものを言うな、ここで僕がSSランクだって知ったらどうなるんだろう
「桜~迎えに来たぞ~」
何でここで来ちゃうのかな?そんなに僕を修羅場の中心にしたいの?
「魔眼の魔女か、どうしてここに?」
「その呼び方を今すぐにやめろ、私の子供を迎えに来たんだ」
「子供?ここに預けていたのか?」
「いや、修業させていた」
「ほう」
零もうやめて、それ以上言ったらさすがにヤバいから!!
「そこにいる銀髪の子だ、SSランクになるまで修業させていた」
「は?」
終わった……始まる前に終わった
「じゃあお前がSSランカーの天使か?」
「すみませんまず、天使ってどういうことですか?」
「ランクアップ試験の時に天使のような姿を見せたとかなんとか」
「それは……」
絶対に僕だ
「とりあえず離してよ!!」
「コイツとはどういう関係だ?」
「知り合い以上、契約者以下ですかね?」
「なら契約しても問題ないな」
「嫌だよ、私は桜と契約する」
まだ言っているんだ
「別にいいじゃねぇか、俺はそいつよりも強い、俺と契約できることをもっと喜べよ」
「嫌だ!!」
「はっ威勢がいいな、調教のし甲斐がある」
「お前みたいなやつと契約するくらいなら、死んでやる!!私は自由なんだ!!」
なんでそんなにこだわるのかな?
「それなら無理やり契約してやるよ」
「っ!!」
この人今なんて?無理やり?また同じことを雅にするの?それは……それだけは
「駄目だよ」
「は?」
「無理やり契約するなら僕が契約する、もう、繰り返させない」
「桜」
「よく言うぜ、あんなこと言われても契約しなかった奴が急に出てくるな」
「僕は雅を自由にするつもりだったから契約しなかった、でもあなたが無理やり契約する気なら止めるだけだよ」
「俺はSSSランカーの雷神だぞ?そんなことを言っていると痛い目を見るぞ?」
「どうでもいいよ」
「ほう、なら勝負だ」
「勝負?」
「勝った方が天竜を手に入れる簡単なルールだ」
確かに簡単だね
「いいよ、潰してあげる」
そろそろ、1章が終わります




