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首のない写真

作者: 口羽龍
掲載日:2026/08/02

 ある深夜の事だ。警備員の中村はショッピングモールの見回りをしようとしていた。ショッピングモールはとても静かだ。とてもここが昼間に賑わっていたとは思えない。だが、それは事実だ。閉店して、朝の開店になれば、また多くの人々が来るだろう。そして、多くの人々の声であふれるだろう。それまでに、しっかりと見回りをしないと。何かあったら大変だ。


「はぁ・・・」


 中村は疲れていた。最近、勤務時間のシフトがあり、閉店後の深夜の見回りを任された。大変だけど、耐えなければ、生活できないだろう。


「今日も頑張ろうか」


 中村は見回りを始めた。ショッピングモールは暗い。そんな中で、非常口の明かりが光っていて、よく目立つ。


 と、中村はある音を聞いた。こんな深夜に、何だろう。誰かがそこにいるんだろうか? 乗り物の走る音がして、歓声が聞こえる。まるでジェットコースターのようだ。このショッピングモールにジェットコースターなんてないのに。


「何だこの音は?」


 中村は聞こえてきた場所にやって来たが、そこには何もない。一体何だったんだろう。中村は首をかしげた。


「何にもないな」


 中村は全く気にしなかった。どうせ幻聴だろう。疲れているから、こんなのを聞くんだろう。疲れているけれど、仕事をしっかりとこなさないと。


 中村は見回りを終えた。そろそろ朝日が昇ってくる頃だ。今日も疲れたけれど、明日も深夜に見回りが待っている。帰ったら寝て、しっかりと疲れを取ろう。


「まぁいいか。帰ろうか」


 中村はショッピングモールを後にして、家に向かっていた。ちょうど朝日が昇ってきた。多くの人々は起きて出勤だ。だけど、自分はこれから寝て、伸也の見回りに備える。真逆の生活をしているけれど、それもいいものだ。


「ここって、何があったんだろう」


 中村は気になっていた。このショッピングモールには、いったい何があったんだろうか? 昨晩もあの音を聞いた。果たして、心霊現象だろうか? 全くわからないな。




 中村は自宅に戻ってきた。中村は独り暮らしをしていて、自宅はそんなに広くない。自宅は散らかっている。掃除がそんなにできていないようだ。


「疲れた・・・」


 中村はベッドに横になった。疲れたから、もう寝ようと思っているようだ。


「寝よ・・・」


 中村は目を閉じた。中村は知らなかった。首のない女性が中村を見ている事に。


 中村が目を覚ますと、そこは遊園地のようだ。遊園地には多くの人々がいる。家族連れやカップルが多い。みんな、嬉しそうな表情だ。


「あれっ、ここは?」


 中村は首をかしげた。どうしてこんな夢を見ているんだろうか? まさか、深夜に聞いたあの音に関係があるのでは? 中村の目の前にはたち乗りのジェットコースターがある。


「ジェットコースターだ・・・」


 と、そこに女性がやって来た。その女性は大学生のようだ。


「一緒に乗ろうよ!」


 中村は戸惑っている。本当にいいんだろうか? でも、誘いを断れない。


「は、はい・・・」


 中村は女と一緒にたち乗りのジェットコースターに乗る事になった。


「楽しみ?」

「もちろんだよ!」


 中村は遊園地に行った事はあまりないが、そのたびにジェットコースターに乗っていて、とても楽しんでいる。今回も楽しみにしていた。


 中村はジェットコースターに乗った。ブザーが鳴り、ジェットコースターは出発した。間もなくして、巻き上げに入る。徐々に高度が上がっていく。中村は外の景色を見ている。と、その景色を見て、中村は何かに気づいた。ショッピングモールの風景に似ているのだ。まさか、ここはショッピングモールの場所にあった遊園地なのでは?


「怖い怖い!」


 ジェットコースターは最高地点に到達し、ファーストドロップに差し掛かった。一気にスピードが上がり、落下していく。


「うわぁぁぁぁ!」


 その時、異音がした。何だろう。だが、ジェットコースターはその後も走り続けている。


「何だこの音・・・」


 突然、ジェットコースターの片側の車輪が脱線し、斜めに走り始めた。


「えっ、外れた!」


 乗客は悲鳴を上げ、止めるように求めた。だが、ジェットコースターは走り続ける。


「うわぁぁぁぁぁ!」


 中村は柱に激突した。そして、首が取れた。中村は何が起こったのかわからないまま、地面に落ちた。その直後、ジェットコースターは止まった。首だけになった中村は、首のない自分の胴体を見ていた。




 中村は目を覚ました。あの夢は一体何だったんだろう。あまりにも不気味すぎるじゃないか。


「夢か・・・」


 中村は起きた。まだ深夜ではないものの、それまでゆっくりしよう。そして、深夜の仕事に備えよう。


「ん?」


 と、中村は濡れている感覚がして、首を触った。すると、血が付いている。


「えっ!? 血? なんで血が・・・」


 中村は枕の横を見た。そこには、写真がある。寝た時には何もなかったのに。これは何だろう。


「何だこの写真」


 それはジェットコースターの写真だ。しかも、夢の中で乗ったのと一緒だ。それに、自分がいる。


「ジェットコースターの写真だ! あの夢と一緒!」


 と、中村は自分の写真が気になった。何と、首がない。


「あれっ、首が・・・」


 これはどういう事だろうか? 中村はゾクッとなった。

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