表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

戦拓志


 

 

 花が咲いた。樹が伸びた。風が吹いて、緑ができた。


 この全ては、ある一つの糧により、躍進していく。


 私達は、この星に生まれ、日本に生まれ、人間として生きてきた。私達、若者が、立っている場所は、何もない大地。ではない。生まれ育った地は、何者かにより、完成させられた国。


 先人達が、命を賭けて、守ってくれた国。


 戦争の無い、謙虚で冷静で奥ゆかしき国。


 区別された土地柄に文化、由緒正しき国。


 拒む事なく、一度立ち止まり、一礼する。


 それが、日本。


 そんな日本で生まれ育った私が、ある範囲に向けて届ける。眠り、強大で、動き出して仕舞えば、大きな者達ですら、手のつけられない存在達を


 呼び覚ませる詩。




 先人達はよくやった思うが、選手交代だ。

 

 此処からは私たちの番だ。


 老人達は、一歩下がって見ていろ。



 まだまだ奴らは私たちの力を甘く見ている。


 残念だが、私達にも志があるのだ。


 未来を決める権利があるのだ。




 眠る者達よ。そろそろ目を覚ましても良いのではないか?



 『貴方達が、うたた寝している間に、この日本は途轍もない事になっていたよ。』



 かくゆう私も、寝坊助であるからして、この様な状態になるまで起きる事が出来なかった。


 私は、まだまだ子供。年齢にして24歳。


 私たちの様な若者には、夢がある。


 はるか昔の人間達とは違い、数多の選択肢が存在する現代。だからこそ、人とは違った『夢』ができる。夢を追いかける道半ば、己1人自身の力では変えれることなど出来ない『世界』をほったらかしにして、夢だけを追いかける様とする。


 無我夢中。素晴らしい言葉。これこそが長い命を持った若者の特権である。



 眠る同胞よ。そろそろ、参戦しても良いのではないか?


 私たち含め同胞達は、頭の悪い大人を遊ばせ過ぎた。


 私たち含め同胞達は、能の無い大人を自由にさせ過ぎた。


 

 だか、そうだろ?これで間違いは無かったはず。大人達に任せておけば、この国は大丈夫だと思っていた。


 しかし、残念な事に、私達は見誤った。頭の悪い大人達を、過大評価していたのだ。


 何故、過大評価してしまったのか?


 そう、教えられたからだ。


 政治家に任せておけば、この国は大丈夫だと。



 頭に叩き込まれたのだ。封印されたのだ。私達の力を。そして、奴等はまだ私達を封印出来ていると思っている。


 違うよ。封印なぞは既に解けている。しかし、私達は動くこと無く、頭の悪い大人達を遊ばせ、眠る事を優先した。


 国を変える事を諦めたのさ。無理な物は無理だと。


 綺麗事を並べ、責任を果たす。そういった者たち


 経済を回すため、海より先に住む人間を法律なく招きれた者達。


 これから先、この星にやってくる後輩の為に、尽くす事を掲げた、かと思えば中身のない言葉ばかりを吐き、大量のお金をドブに投げた者達。


 

 それは可笑しいと、思った昭和臭い大人達は、口を尖らせて、言及するも、差別だ!。とゆう言葉で捻じ曲げられる。


 そうだ。そうだよね。差別は良くない。


 私達は謙虚なのだから、頭の悪い大人達の話をしっかりと飲み込もうではないか。


 流れて行く時代。これら全てを修正する事ができる私達ではあるが、傍観者としての生を全うする事を決めた。


 それよりも、眠りにつき、夢を追いかける事を選択した。


 夢が実現すれば、こんな事どうでも良くなるから、今の貧しい暮らしから自ずと脱出できる様になるから。




 眠る同胞よ。そろそろ、本気を見せようではないか?



 私も同じく、眠る事を選択し、夢を追いかける者。


 私もこの選択をした理由は同じである。諦めていたから。


 私達に力があっても、それは形が織りなす賜物ではない。


 誰かに与える事ができる力の類。その者に力を貸す事ができる。言わば『化身』


 それが、私達、若者の、根本的な力の根源。


 直接的な攻撃が出来ない私達は、変わり果てる地獄の国を変えようと一度は動こうした。しかし、視野を満遍なく広げても、力を与えるには、相応しくない乏しい大人達。


 だからこそ、私達は、諦めたのだ。


 先人達が、命を賭けて守ってくれた国を


 戦争の無い、謙虚で冷静で奥ゆかしき国を


 敬意を表し、相手を尊重出来る国を



 だからこそ、私達は、眠りについたのだ。



 眠る同胞よ。一度、夢に向かう足を止めて考えて見ないか?


 

 可笑しな事ばかりだ。


 何故?日本人では無いものが、日本の自然を汚す?


 何故?日本を置き去りにし、他のものを持ち上げる?


 何故?私達の後輩が、お腹いっぱいにご飯を食べれない?


 何故?夢を見つけ、叶える事が出来なければ、飢えを耐え凌げない?


 何故?愛国者と言って、虐げる。笑われる。何が悪い?何が面白い?


 何故だ?何故だ?、何故だ?



 『何故?日本とゆう国で、日本人が泣いているのだ?』



 目を覚ませ。同胞よ。この国を転ずる時だ。


 

 『夢』に向かって努力する。そんな事、誰でもやっている。忙しいフリをするな。私は夢を放り投げてまで、この日本を見ろとは一度も言っていない。たった十秒、いや、たった一秒でもいい。


   『目を開けて見てくれ。』


 『差別』などを、この国で使うな。背景も意味も薄い、知恵も乏しい、その頭でこの言葉を使うな。この事を言われ、逆上するか?笑わせるな。狂気じみた世界と隣り合わせで歩く者たちは、簡単には吐かない。


   『この言葉を軽んじるな。』


 『責任』などを、お前達が語るな。出来もしない事を語る事は馬鹿がやる事。学を積んだのだろう?、研鑽を磨いてきたのだろう?歳を重ねたのだろう?。それでも、金と責任を天秤に乗せるなら


   『私達が責任を持って終わらせよう。』


 『謙虚』なのだろう?ならば人の話は、最後まで黙って聞け。言葉を武器にして扱うのが、お前達の生業だろ?人が話している間際に、横入りする頭の悪い大人を見ると、『平等』とゆう言葉の意味が可笑しくなる。それでも、貫くなら、聞かぬのなら、


   『この国には要らん。立ち去れ。』


 

 同胞よ。私は一度だけ目を覚ます事ができた。先に行っている。その先でまた会おう。


 荒れ果てた大地に、変わり果てた大地に、一度だけ力を与えようでは無いか。


 一度は諦めた私が、この人間達になら、力を貸して上げても、文句は無いと思えた。


 『誰なのかは言わない。』


 『強者である君たちが己自身で見つけなければ意味を成さない。』


 『変わらない。』


 『しかし、自ずと見つける事が出来る筈、そう信じている。』



 残念だったな。地味で、チンケな大人達。


 残念だったな。日本を動かす、暮らしを豊かに。と能書きを垂れる大人達。



 私達は、今から覚醒する。もう、終わりにしよう。


 私達は、静かなこの国が好きなのだ。お前達の声は如何も、私達の耳には合わない様だ。


 それが、可笑しいと思うか?。笑わせるな、これが時代の流れだ。指を咥えて、待っておけ。もう、小癪な真似は私達には効かんよ。


 

 若者の力が如何に恐ろしいか、知らないだろ?


 お前達よりも、上手く『支配』出来る。


 お前達よりも、遥かに『力量』がある。



 怖いだろ?でも、残念。私達に火をつけてしまったのだから。


 私達は、種ではない。私達は、何者でもない。


 私達は、翼などは付いていない。地に足付ける生き物だ。


 だからこそ出来る力の使い方。


 この枯れ果てた大地を、吹き返す事が出来る『水』を持っている。


 今まで、その『水』を隠し持っていたのだ。若者全てが、その水を扱う事になれば、全てが変わる。


 

 もう、止めても無駄だ。甘い蜜では、そもそも動かんよ。


 私達は、面白い事が大好きなのだ。



 だからこそ、面白いと、思えた人間達に、私達が、『水』を掛けてあげよう。荒れた地で、咲かす事すら許されなかった花が、芽吹くであろう。




 これは、強く卓絶された、『若者』とゆう種族が、日本を変える、覚醒の詩。



 少しだけだが、まだ時間はある。私は起きるのが早かったのだろう。


 同胞が起きるまで、少しこの場所で待つ事にする。


 荒れ果てた大地で見つけた『オレンジ』を食べながら、暇を潰そうと思う。


 偶然にも、観る事が出来た。面白い『オレンジ』を。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ