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プロローグ

初投稿です。話をまとめるためにチャットGTPを利用しております。不定期更新です。無計画、その場の思い付きで、なんの前触れもなく物語が変更する場合があります。


気長にお付き合いしてくださると、幸いです。


ナナが殺された。

海が赤く染まったのは、私のせいだ。


 血の色だった。

 船の甲板に無造作に投げ出されたナナの身体は、まるで壊れた人形だった。目を閉じて、口元には笑みを残したまま、胸に刃が刺さっていた。


 ――自由に生きたいんだよ。


 その最後の言葉だけが、ルミアの耳に焼き付き、離れなかった。


 鎖につながれた奴隷たちは誰も声を上げなかった。ただ見ていた。抵抗すれば、次に殺されるのは自分だ。そんなことは、誰でもわかっていた。


 ルミアも、ただ、見ていた。


 歯を噛みしめて、血が出るほど唇を噛んで、それでも、動けなかった。足が震えていた。胸が、焼けるように痛かった。


 奴隷の証たる烙印された額が、脈打つように熱く疼いた。


 あのときのように――


 あの夜のように。


 また、守れなかった。


 また、自分は、何もできなかった。


 そしてその瞬間――


 海が、目を覚ました。


 海面がうねった。

 風が止んだ。

 空が、割れた。


 それは音でもなく、光でもなく――ただ、恐怖だった。


 低いうねりとともに、巨大な影が、船の下から現れた。

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