表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ふたりな  作者: TKN
1/8

第一話 「留学生」

初めまして。TKNです。未完の英雄と平行して、

 構成等を勉強しながら創っております。

この物語は、基本的にギャグ主体ですが、ちゃんと恋愛の流れを汲む形で構成していきます。  

まだまだ、色々と未熟だけに、度重なる修正はあります。

 ヘタをすれば一つの話を丸々書き直す時もあります(内容はかわりません)

このような、未熟なTKNめで御座いますが、どうぞお暇であれば、お茶とお菓子のお供にでもどうぞ宜しくお願い致します。


□追記□

12/18(金) 第二話に、挿絵二枚追加。前・後一枚ずつ。

12/17(木) 第一話の再編集及び、挿絵一枚追加。


挿絵(By みてみん)



何処にでもある町の、どうでもいい学校。

 そして俺、清水一多しみず かずた

髪は染めたく無いというか面倒臭いので染めて無い。

 顔は・・・ああ、原因はどうでもいいので忘れたがちょっと傷があったりする。

 成績は中の下(過大評価) 運動能力は先輩達でも避けて通る程に高い。



筈なんだがまたしても校門で無様に這い蹲る俺。

 そんな俺を、汚物でも見る様な目で踏みつけている。

 俺からしか見えんが、水色の縞パンが良く似合う

 茶髪気味でドングリまなこで小柄な女の子。静原雀しずはら すずめ


こんな状態でも言おう。


「雀ちゃん激ラブっス!」

照れているのか、踏みつけられ這い蹲る俺に容赦なく迫りくるストンピングの雨あられ。

 照れ隠しが可愛いったらありゃしない。この子になら踏み殺されても本望!

然し散々踏んで飽きたのか、熱烈ラブコールを送る俺をガン無視して校舎へと行ってしまった雀ちゃん。



そして、そんな無様な俺を笑う他のど~でもいい男子生徒。

どうでもいい? いやどうでも良く無い。非常に不愉快だ。


「あ゛?何笑ってんだテメェ」


と、猪木も真っ青になるようなシャクレ顎で男子生徒どもに殴りかかる。

 いつもの光景。いつもの出来事。


そう、他人が見たら馬鹿にしか見えないだろうが、俺は彼女を愛している。

 臭い言葉を言う様だが、あえて言おう愛してると!


しか~し!一向に振り向いてくれないどうした事か。これではストーカーじゃないか。

 男子生徒をボッコにしつつ悩む俺に、後ろから声をかけてきた男。杉宮和田すぎみや かずた

平仮名にするとどっちが名前か判らん奴。

そして、俺と同じ名前(読み方)であり、数少ない俺の親友である。


何?友達少ないからといって馬鹿にしているな? 量じゃない質だ!質が大事なんだよ!

 そんな誰に弁解しているのであろう俺に、カズタが声をかけてきた。


「毎日飽きもせず、よくやるねぇ。もう失神してないかソイツ。」


聞くとふと、襟を掴んだ俺の腕の向こうで、

 ぐったりこう・・・そう意識が天空の城まで飛んでいた。


「また先生にどやされるぞ?」


知らん。つか先生が怖くて喧嘩が出来るかっつの。

 そんな俺の表情を見て察したのか、カズタは更に口を開く。


「あ~…あ、そろそろ行かないと間に合わないぞ。」


と、どうやら雀ちゃんの足の裏の余韻に浸っている暇も無い様だ。残念な事に。

 まぁ、クラスにいって生雀ちゃん拝んでる方が良いだろうと、カズタと一緒にクラスへと走った。




生雀ちゃん見る為に、疾風怒濤という言葉が相応しい速さで走る。

 校庭を駆け抜け、下駄箱でチンタラしてる奴を蹴り飛ばし、靴を履き替えて、

 音速で廊下を走るいや、光の速度を超えたな。うん、個人的な測量では。


そんな俺の遥か後方で息を切らせながら、必死でおいかけてくるカズタ。

 「頭ばっかで体力ネェな!」


と、カズタを見ながら走る俺。

突如、俺は面白い程に、そう。まるで漫画の様に廊下を…ずっこけた。

 ここが土の上なら、間違いなく頭が埋まっていただろう。

つか誰だ!この俺の足ひっかけたや・・・・げ。


「廊下は走らないのよ。清水一多。」


確かに廊下は走ったら駄目だろうが、足をひっかけるのはもっと悪くないか?あぶねぇだろ?

 と、心の中でツッコミを入れつつ、このクソ女。

無駄に細く綺麗な金髪。日本人じゅないのか?ハーフなのか?

 分らんが青い目。無駄に細い腕と体に無駄に長いあんよ。天野鈴女あまの すずめの方を向く。


「へいへい。サーセンサーセ・・・」

謝る俺の言葉は続かなかった、その瞬間、無駄に長いあんよのカカトが俺の頭部をえぐっていた。

 もがく俺に、金髪を両側で縛ったこれまた無駄に長い髪の女。天野が顔を引きつらせてこう言ってきた。


「誠意が感じられないわねぇ。」

頭部にめり込んだカカトを捻りつつ、またしても汚物でも見るような目で見下すクソ女。

 雀ちゃんに責められるのなら大歓迎だが、この女は別だ。・・・然し。


「…イチゴのパンツかよ。」


男の性か、つい反射的に口から漏れた言葉。廊下を舐める様に這い蹲る俺。

 

「・・・ほんっとに馬鹿ね。」

と言う否や、這い蹲る俺を一瞥してクラスへと向かっていった天野。


「お~い、イッタ、大丈夫か?」

心配そうにようやく追いついたカズタ。

 俺もカズタだが、呼び方が紛らわしいので、俺はイッタと呼ばれている。

ズキズキと痛む頭を抑えつつ、雀ちゃんが待つ(妄想)愛しのクラスへと、足を運んだ俺とカズタ。




2年4組それが俺やカズタがいるクラス。愛する(一方的に)雀ちゃんのいるクラス。

 そしてどうでもいいその他大勢とクソ女がいるクラス。


クラスの扉を開けると、やっぱり雀ちゃんに目がいく俺の愛。とどけ!


 本当に届いたのか、雀ちゃんと目があってしまった。軽く手を振ったが、

  またしても汚い物でも見たかのように、眉間にシワをよせてそっぽを向かれた。ガックシ。



まぁ、毎度の事であるし!諦めないし!必ずとどくと信じて止まない俺がいる。


そうこうしてる内に、カズタは、さっさと席についたようだ。

 何の変哲も無いいつもの日常。俺も席につくと同時にベルが鳴る。

まだ先生がくるまで時間もあるだろう。


では、何故俺がここまで雀ちゃんを愛しているのか、振り返ってみよう。


それは、忘れもしない。高校生活が始まって、つまらない毎日を繰り返していた1年のある日。

 朝早く目が覚めて、コンビニに行く途中にみかけたのが何を隠そう雀ちゃんなのだ。


自転車に、大量の新聞。

今時珍しい勤勉な生徒でもあり、

 学校でも人当たりの良い小柄な体に茶髪で長めの髪から生えた別の生物のようなアホ毛。

 人当たりが良いのに、俺には何であんななのかは、

 考えないでおこう。うん。 人間前向きが一番!


さて、まぁそんな新聞配達少女。この時は珍しいな。ぐらいだったのだが、

 それから数日後の雨の振るある日の放課後。

たりぃと思いつつも下校していた俺は見てしまった。


 電柱横の捨て犬に傘をかけて可愛がっている雀ちゃんを。連れて帰れないのだろうか。

  いや!見るべきはそこでは無かった。


正確には。



『電柱の横で、くの字で悶絶している男。』

 見る限り確実に年上だろう。大学生ぐらいか?何故そんなとこでそんな格好を。

まさか・・・いやまさかな。これほど雨の日に子犬を哀れむ姿が似合う少女が、


大学生をくの字に変形させる程の、一撃をおそらくアレにぶち込んだ何て考えたくも無い。

 恐る恐る俺は、ごく自然に、普通に、眠れる獅子を起こさぬ様、慎重に声をかけた。


そうすると、これまた極上の笑顔で子犬を撫でている雀ちゃんが、俺の方を向く。


「何かごようですか?」

と、普通に返してきた。いや、まぁ普通そうだろうが何か、何を期待したのか、少し残念な気がした。


まぁ、当たり障り無く、子犬可愛いですね。

 などと話を合わせてみて、頃合を見計らってこう聞いてみた。


「その子犬やっぱり飼ってあげるんスか?」

何故に敬語。何故に同級生に敬語か俺! 

 あれか野生の感が、俺の第六感が、

俺のあるかもしれないセブンセンシズがそうさせるのか!?


と、ヘンなツッコミをテメェに入れている俺を見て、雀ちゃんは沈んだ顔をした。


「いやぁ、アタシの所貧乏だから。飼えないのよね。」

新聞配達をしていた理由が、思わぬ事からわかってしまった。

 そして、それでも諦めきれずに子犬を可愛がる彼女。


惚れない男はいないだろう普通。うん。そこのくの字になってるのは視界から外しておいて。

 俺、惚れちゃいました。

 もうアレ、胸にズキューンと風穴開いてスローモーションで後ろに倒れたいと思った。


そして思わず口走った言葉。


「んじゃ、その子犬俺が飼っておくっスから、同じ学校みてえっスし。

  いつでも会いにきていいっスよ。(主に俺に)」


そう言うや否や、これまた極上の笑顔で汚らしい子犬を俺に押し付けてきた。

 …飼えない事もないだろうし、まぁいいかと。受け取った俺。


この時、この選択肢が死亡フラグであったなどと、例え全知全能の神であろうと知る由もなかっただろう。


極上の笑顔で去る雀ちゃん。 そんな雀ちゃんに手を振る俺。

 さて、俺も家に帰ろうか、と汚い子犬を抱えて去ろうとする俺のスボンの裾を誰かが掴む。


考える事は無い。さっきのくの字だ。どうやら俺を雀ちゃんの知り合いだと思っているらしい。

 知り合いじゃないぞ彼氏だぞ!と心の中で勝手に決めつけつつ、くの字を見る。


見敵必殺とでも言うのか。いきなり殴りかかってきた。ウゼェ。なんだこいつ。

 仕方ないと、子犬を地面に置き、殴り返した。


然し流石大学生、強いのなんの。パネェ腕力している。

 結構時間はかかったが、なんとかぶったおしたのではあるが・・・・。



いねぇよ! 子犬いねぇよ!!!どっかいったよ!!!!!!

 必死に探すが見当たらず。明け方まで探し続けたが、結局見つからなかった。


お分かり戴けただろうか、俺が、雀ちゃんにああもツンのみを食らい続けている理由が。

 それでも、俺はデレる日を夢見て日夜走り続けるのであ・・おっと、先生がきたな。


て、誰だアイツ、・・黒人?留学生か?


例により、起立・礼をすますと、先生が留学生の紹介をし出す。

 やはり留学生だったようだ。しかしデカい。

 学生にあるまじきマッチョ。兄貴と呼んでも差し支え無いだろう。

 長いドレッドのややくすんだ黒髪。シャツを着ていないのか、 

 ブレザーから見たくもないが、筋肉で形作られたモカブラックの魅惑の谷間がモロにみえている。


そしてその兄貴(仮)が、不慣れな日本語で自己紹介を始めた。

 いや、外人があそこまで日本語を喋るのは凄い事だ。

 俺なぞ英語全く喋れんぞ、うん。


「ミナサン、はじめました。」


いや、はじめまし「て」だろう。と、心の中でツッコミを入れつつ、続きを聞き入った。


「ワタシ、ブラジルからきました。ニッポン大好きデス。」


おお、今度は完璧だ。素晴らしい。そして日本を好きだと言ってくれると何故か嬉しいものだ。


「ワタシがニッポンにきた理由デスガ。ニッポンが戦争で負けたアト・・・」


おいおい。いきなりそんなぶっとぶのか!?つかストレートだなおい!包めよ!オブラートに!


「ニッポンのミラクルな成長が素晴らしく」


お、きたきた定番の英語交じりの日本語。

 いやこれを聞くと外人だなぁ、と思うのは俺だけじゃない筈。


「ナゼですかニッポンのミラクルの秘密を覚えにきました。」


惜しい!意味は判るが文法が滅茶苦茶だ!と、それはさておき、何と見た目に反して素晴らしい奴。


「そして、その秘密をブラジルに持ち帰り、国の発展の役に立たせる事デス。」


素晴らしい!学生の鑑だ!いるんだな。こんな愛国心溢れる若者が。いや、俺も若者だが。


「もう一つアリマス。」


お?なんだ、まだ何か感動させくれるのか?この偉人は。


「ワタシ、オンナノコにキョーミありません。ニッポンダンジをワイフにしたいデス!!!!」



結局兄貴オチかよ! つか自己紹介でそんな事いうか!恐ろしい奴。

 周りの奴もほぼ俺と、同じ思考でいただろう。それは手に取るように判る。

先生も然り、どうすりゃいいのかリアクションに困っている。合唱。



まぁ、そんなこんなで、とんでも破天荒な留学生。ボブ=グラスンがクラスにきたワケだが。

 この時を境に、色んな事が巻き起こる事になる。

それは、まぁまた次の機会にでも、起こった事を追っていこうか。

    

 では、ふたりな第一話。「留学生」終了!




ってか、普通留学生って彼女になる可愛い女の子じゃないのか?おい。どうなんだ作者!

 つか、ふたりなってなんだよ!一文字順番間違えたら危ないぞ作者!

まさか登場人物の名前が男女二人とも被ってるから、ふたりの名前が同じ という安直極まるタイトルじゃないだろうな!どうなんだ! というわけでさらば!

 


 



はい、そのとおりです。<名前が同じ


如何でしたでしょう。記号を使うという事を今度は取り入れ、

 なるべく会話をメインに進行させる構成にしてみました。


手探りに近いので、まだまだ読めたものではないかもしれませんが、

 どうぞ宜しくお願いします。


でわ、第一話を最後まで読んで戴き、どうもありがとう御座いました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ