レオ・サードベル
ヤクスとエイミーが8人の男性と1人の女性を連れて帰ってきた。
その中の年配の男性が食事をしているオーロラに近づき叱責を始める。
「姫! 1人で勝手に動かないでください! 捕縛されたと聞いた時は寿命が縮まりましたよ!」
「1人じゃないでしょ。ヤクスとエイミーが一緒にいたわよ。それに私達の隠密行動がバレるなんて思わないじゃない。おかげで相手の裏の活動の実力がわかったのだから良かったわ。それにジョージ侯爵から好きに調査をして良いと許可ももらったのよ」
「そういう問題じゃありません! 姫に何かがあればイース陛下に申し開きができません! ここにいる全員が打ち首確定です! 今後はもう少し自重してください!」
これは当分収まりそうもないかな?
しかしせっかくのバキの料理がもったいない。
「えっと、せっかくだから料理が冷める前に食事でもどうですか? グラコート邸自慢の料理人が腕に依をかけて作った食事ですので」
「そうよ! これだけ美味しい食事を冷ますなんて冒涜ね。これだから爺は駄目なのよ」
俺の助け船?に軽やかに乗るオーロラ。
「ぐぬぬ……。味方か敵か判別がついてない調査対象の提供する食事を口にするとは何事ですか」
「もう、嫌ね。常に時代は進んでいるのよ。それにもう食べてしまったから今更ね。皆んなは爺の言う事なんて気にしないで食べましょう。相手のご好意を踏み躙ったらそれこそお父様に怒られるわ」
他の8人は無言であっさりと椅子に座り食事を開始する。
オーロラに爺と呼ばれた男性だけが、歯軋りをしながら俺を睨み始めた。
なんで俺が睨まれる?
「既に武装解除を受け入れたのですよね? 今更こちらの提供した食事を食べないのはアーサー帝国の軍人は腰抜けと思われるんじゃないですか?」
「ぬ……、ハハハハハハ! これは一本取られたわ! 確かにそうじゃな! アーサー男児としてあり得ぬわな! 危なくエクス帝国にて恥をかくところだったわ!」
あら? 急に口調が変わったよ。この人は二重人格?
それでもとりあえず皆んな座って食事を開始した。
そしてサラが率いるメイド達がお酒の用意を始める。
最初は断っていた隊員達が、オーロラが飲み始めると我先に飲み始めた。
そして1時間ほどで完全な宴会状態になっていた。
まぁ持て成すんだからこれは大成功だよな。
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オーロラを叱責した年配の男性はレオ・サードベルと名乗った。
何でもアーサー帝国陸軍第四隊長であるオーロラ皇女のお目付け役だそうだ。
それにしても、なんでアーサー帝国帝位継承順位四位のオーロラ皇女が陸軍の隊長をやっていて、こんな諜報活動をしているんだ?
まだ19歳の小娘だよな。
「まぁお転婆な姫なのでな」
レオはそう言ってはぐらかして、グラスの中身を飲み干した。
どうやらレオはうわばみのようだ。
まぁオーロラの事は他国の話だ。別に気にする必要はないかな。
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好きに調査して良いとは言ったが、さすがにジョージ郷への立ち入りは禁止させていただいた。
また、ダンから魔力ソナーの鍛錬である瞑想と修練のダンジョンの人数制限が縛鎖荊で解除される情報は漏らさないように厳命されている。
あ、生命属性魔法も漏らしちゃ駄目だった。
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