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ジョージは魔法の使い方を間違っていた!? 〜ダンジョン調査から始まる波瀾万丈の人生〜【文庫本発売中】  作者: 葉暮銀
新しい時代

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フルチン男

6月6日【無の日】


 休みの日のため、日中は惰眠を貪っていたが、アザミに起こされてしまった。


「ジョージ様、グラコート侯爵邸を探っている賊がいましたので捕えました。恐らくバルボー大陸のアーサー帝国の者と思われます」


 アーサー帝国!?

 ベルク宰相と以前話した内容を思い出す。

 本気でこのエクス大陸に攻めてくるのつもりなのか?


「わかった。武装解除は終わっている?」


「捕まえる時に眠らせました。まだ眠ったままです。現在は身体検査を終了させて縛り上げております」


「よし、起こして尋問してみるか」


 俺は旧グラコート邸に移動した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 旧グラコート邸には地下室がある。

 旧グラコート邸はもともと中古の物件でいただいた経緯がある。

 地下室には牢屋と拷問部屋が設置されていた。

 こんなのが必要な人って怖いよね……。

 でもある物は有効利用しないともったいない。


 俺の目の前には裸に剥かれて後ろ手に縛られている男性が転がっていた。

 足首も縛られているため、芋虫状態になっている。

 縛られている全裸の男性って誰得?


「おい! 起きろ!」


 アザミが縛られている男性の腹を蹴り上げる。


「う……、あ、なに! 痛っ! な、なんだ!」


 意識が戻って混乱しているフルチン男。

 眠らされて、起きたらこんな状態って最悪だよな……。


「お前の名前は?」


 アザミが声をかける。

 しかしフルチン男は口を閉ざす。


「どこから来た?」


「……」


「どうやら口が無いのか?」


 アザミが靴の爪先をフルチン男の口に捩じ込む。


「がっ、うごっ……」


「どうやら口はあるようだな。少し教育(・・)が必要だな」


 怪しげな道具を出そうとしたアザミを俺は止める。


「まぁ、ちょっと待ってよ。俺が聞いてみる」


 頭を下げ、後ろに下がるアザミ。


「俺はエクス帝国のジョージ・グラコート侯爵だ。まぁウチを探っていたから知っているとは思うけど。それより名前と所属を教えてくれるかな?」


 無言を貫くフルチン男。

 俺はあんまり拷問は好きじゃないし、慣れて無いんだよね。

 魔導団第三隊にそんな仕事はなかったからな。


「喋らないと俺に取っては時間の無駄だし、君は無駄に痛い目を見る事になる。どうせ喋るんだから無駄は省かない?」


 それでもフルチン男は口を開かない。

 まぁこれくらいで口を割るようなら裏の仕事はできないよな。


「喋るつもりが無いなら別室でまだ眠っている女性の2人に聞いてみるか。君が姫と言っていた女性はなかなか美人だからね。取り敢えずは身体に聞いてみるか」


「ま、待て! 姫に無体な事をすると必ず後悔するぞ!」


「ふーん。教えてあげるよ。俺の座右の銘は【反省はするが後悔はしない】だ。こんな俺が後悔できるなら姫に対してご無体な事をしてみないとな」


「やめろ! 八つ裂きにされるぞ! 今なら間に合う。俺達を解放すれば、全てを大目にみよう!」


「アザミ? こいつは何を言っている? フルチンで縛られているくせに偉い上から話してくるぞ」


「申し訳ございません」


 そう言って無表情のままアザミはフルチン男を靴の爪先で蹴り上げる。

 とても痛そうだ。


「どれ? 少しは口の聞き方を覚えてきたかな?」


「姫を凌辱するのはやめろ、やめてくれ! いややめてください!」


「やっと少しは口の聞き方を覚えたようだな。どうだ名前くらいは話す気になったか?」


 途端に口を閉ざすフルチン男。


「わかったよ。君に話しかけても時間の無駄みたいだ。やはり姫と君の妹に確認する事にするよ」


「!?」


「君ら3人に気付いてからウチの者が2日間ほど観察していたみたいだね。ある程度把握はしているんだ。ただしっかりと答え合わせがしたいし、君らの従順度もわかるだろう」


 それでも口を開かないフルチン男。

 ダンに任せた方が早そうだな。


「残念だが時間切れだ。これで君に会う事は二度と無いだろう。次にここに来る男性は実に合理的な性格だ。どう考えても君が生きながらえる未来が想像できない。地獄で姫と妹の身体を案じてくれ」


 俺が牢屋を出た瞬間、フルチン男が口を開いた。


「ま、待ってくれ! いや待ってください! わかった……。知っている事は何でも話す。ただし姫と妹には手を出すな!」


 無言で蹴り上げるアザミ。


「出すなだと? 喋る気になった事は評価するが、そろそろ口の聞き方を覚えてくれないとね」


「すいません! 手を出さないでください!」


 蹴り上げた流れでアザミが尋問を開始する。


「よし、それでは所属と名前を言え」


「……、アーサー帝国陸軍第四隊所属ヤクス・ブリットだ」


 本当にアーサー帝国の軍人だよ……。


「残り2人の名前は?」


「妹もアーサー帝国陸軍第四隊所属でエイミー・ブリット……」


「もう一人は?」


 黙り込むヤクス。


「もう一人の所属と名前を言え!」


 アザミの怒声に重い口を開くヤクス。


「……アーサー帝国陸軍第四隊長オーロラ・アーサー」


「!? おい、それって、」


 声を発した俺を見てニヤリと笑うヤクス。


「アーサー帝国帝位継承順位四位のオーロラ様だ。お前等間違いなく死んだな」


 おいおい姫って、本物の姫なのかよ……。

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