波打つ魔力
4月3日【赤の日】
茜師匠と剣術の鍛錬をしていると清々しい気持ちになってくる。
やはり身体を動かすのは良いね。
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その後の魔力ソナーの鍛錬である瞑想の時間はある意味地獄だった。
昨日の朝と変わらない光景。
しかし俺の気持ちが全く変わっている。
昨日までは手を出してはいけない女性達が瞑想していた。
今朝からは性的な欲望をぶつけて良い存在が瞑想している。
じっくりと裸を見てしまうし、勝手に妄想も膨らませてしまう。
頭から邪念を消す為にスミレの清涼な魔力に集中した。
いつもならそれで落ち着くはずが、今日はどうしても気が散ってしまう。
これがたぶん性獣化一歩手前の状態なんだろうな。
確かに周囲に伸ばした魔力が僅かに波打っている。こうならないように常日頃注意しないといけないのか……。
それにしても、エルフ達って基本的に魔力の質が綺麗なんだよね。やっぱり自然の中で生活していた事も関係しているのかな?
ある程度気持ちが落ち着いたところで、今日もポーラの魔力ソナーの手助けを実施した。
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修練のダンジョンでは親衛隊の隊員の動きが見違えている。
確実にレベルアップの恩恵を受けている動きだ。
これならばもう少ししたら、親衛隊だけでドラゴン討伐も不可能で無くなるだろうな。
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夕方に帰宅すると新しいメイドと執事が玄関ホールで出迎えてくれた。
平民主体で採用したとベルク宰相から報告される。
権力争いが激化しているエクス帝国では、どうしても貴族が雇いにくいそうだ。
これから仕事をしながら研修を施すため、数ヶ月は失態が出るかもしれないとのこと。
まぁ、別に気にしないよね。
メイド長になったサラの顔が少し硬かったのが気になった。
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夕食後にベルク宰相の部屋でお酒を飲む事になった。
今まではエクス帝国の宰相であったベルク宰相とはどうしても少しだけ壁を感じていた。
しかしその肩書きが無くなったため、気安く話せる関係になった感じがする。
ダンが拗ねると困るので、ダンも無理矢理参加させた。
「全く、悠々自適な雰囲気を出してますね。そんな状態だとボケますよ」
ダンの皮肉を軽く受け流すベルク宰相。
「まぁこれくらいは許してください。今まで頑張ってきましたから、これくらいはバチが当たりません。それにやっとジョージ様に雇ってもらえました。ダンには抜け駆けされましたからね。ジョージ様に雇っていただいた喜びを噛み締めていても良いでしょう」
「まだまだ働いてもらわないと困りますよ。ほっとくとジョージ様は難題ばかり増やしますから」
「それなら少しダンの負担を減らしますか。私がエンヴァラの教育を引き受けましょう」
「それをベルク宰相がやっていただけると助かります。毎日、半日は時間を取られていましたから」
ベルク宰相とエンヴィーの相性は良いのかな?
まぁベルク宰相だからうまくやるよね。
自然とベルク宰相が攻めに回った。
「それよりダンも手が早いですね。今まではどんな女性にも靡かなかったのに、どういう心境の変化ですか?」
「自分がいるべき場所にいるからでしょうね。エクス帝国の文官をしていた時は、ここは自分のいる場所ではないと感じながら働いていましたから。ジョージ様の為に働ける場が間違いなく自分がいるべき場所です」
「なるほど。それで茜さんとは婚前交渉は済ませましたか?」
「ご想像にお任せしますよ。さすがにそれをこの場で話すのは茜さんに失礼です」
「ダンは案外女性に誠実でしたか。知りませんでしたよ。潜入捜査では夜の若き帝王と呼ばれた男性とは思えないですね」
なかなか素晴らしい異名だよね。この異名についてはユリちゃんからしっかりと聞いていたよ。
それにしても男性だけでお酒飲みながらくだらない話をするのは楽しいなぁ。
※本日の更新は18:10で終了です。明日からは毎日18:10に1話更新していきます
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