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ジョージは魔法の使い方を間違っていた!? 〜ダンジョン調査から始まる波瀾万丈の人生〜【文庫本発売中】  作者: 葉暮銀
地位に求められるモノ

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譲歩的要請法?

 俺が湯船から立ち上がり浴槽から出る間、ポーラとオリビアの視線が下半身の一部に集中しているのを感じた。


 は、恥ずかしい、いや恥ずかし過ぎる……。

 全裸を見られることですら恥ずかしいのに、反応しまくりの屹立した下半身を晒すなんて……。


 意識しまくったせいでバキバキに反応した俺の相棒は落ち着く気配が全くない。

 なんとか体裁を整えようとしても、冷静に考えて無理な事を悟った時、人は開き直れる。


 あぁ、そうだよ、これが俺だよ。女性の裸を見れば節操もなくおっ勃てるんだよ。俺が悪いわけじゃない。俺の性的衝動を刺激するお前らが悪いんだよ。


 思考が突き抜けたら気が楽になった。

 俺は堂々と屹立したモノを晒しながら洗い場の椅子に座った。

 胸を張り、腕を組み、足は大股開きだ。


「それでは失礼致します」


 ポーラが俺の後ろから声をかけてくる。

 その言葉に俺は鷹揚に頷く。


 周囲からの上級貴族の当主になる期待に応えようとしていると尊大な気持ちになってくるわ。


「まずは髪を洗わせていただきます。少しの間、目を閉じてください」


 俺の後ろに立ち、優しく俺の頭から湯をかけるポーラ。

 そして洗髪剤を付けて丁寧に髪を洗ってくれる。


 人に髪を洗ってもらうのって何か良いよな。幼少時代に戻った感じがする……。

 ロード王国にいるカフィ・サライドールの顔が頭に浮かぶ。そして少しだけ胸が締め付けられる。

 母親であるカフィとは完全に親子の縁を断ち切ったと思っていたが、幼少時代の記憶が浮かび上がると少しは胸が苦しくなるのか……。


「泡を落としますね。もう一度目を閉じてください」


 ポーラの言葉に俺は目を閉じる。ポーラはゆっくりと優しく俺の頭に湯をかけていく。

 締め付けられていた胸がほぐされていくのを感じる。


 そっか。胸を締め付けられる記憶も、新しい素晴らしい記憶で上書きすれば良いのかもしれないな。


 俺の斜め前方ではオリビアが洗面器にお湯を張り、泡立てタオルを使い正座でリズム良く泡を作る。

 裸を全く隠さず正座のオリビア。

 以前出会ったオリビアのでしゃばり過ぎたお山が小気味良く揺れる。


 俺との再開を喜んでいる!?


「それではお身体を洗わせていただきます」


 静かに話すポーラの声で我に帰る。危なくオリビアのお山に挨拶をするところだったよ……。


 しかし事務的に話されるとこの状況が当たり前のような感じがしてくるのが不思議だ。

 俺的には有り得ない事なんだが、おかしく感じている俺がおかしいのかと疑問に思ってきてしまう。


 ポーラはオリビアが作った泡を手のひらに乗せる。


 まぁそうだろうなぁ……。


 何の躊躇もなくポーラは手のひらで俺の身体を洗い出した。

 ポーラは俺の後ろに立ち、首から肩そして背中を優しく洗っていく。

 横に移動し、脇腹や腕を洗い出す。

 少しずつ、だが確実に増していく緊張感。


「失礼致します」


 そしてポーラが俺の前に移動したところで俺はゆっくりと目を閉じた。

 ポーラを直視したら間違い無く一線を越えてしまう確信がある。


 その後、俺は目を閉じたままポーラの言葉にただ無心に従った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 俺は身体を洗ってもらい、もう一度湯船に浸かって人心地ついている。


 何とかポーラに専任侍女の仕事を遂行させる事ができた。

 しかし精神がゴリゴリと削られたよ。

 それにしてもこれを毎日やるのか?

 何とか回避したいもんだ……。


「ジョージ様、私に専任侍女の仕事をさせていただきありがとうございます。至らない点が多々あると思いますが今後もジョージ様の専任侍女として頑張らせていただきます」


 斜め前の湯船に浸かっているポーラが頭を下げてきた。

 おいおい、何を言っている?

 全身(くま)なく洗ってくれたじゃないか。

 俺に両足を軽く広げて立たせて、ケツの穴まで綺麗に洗ってくれたじゃないか。

 両手で屹立したモノ(・・)を懇切丁寧に洗ってくれたじゃないか。

 ポーラの「処理なさいますか?」の問いは断ったが……。

 これのどこに至らない点がある?

 ポーラほどの女性で夜の街なら間違い無く10万バルト超えのサービスだよ……。


「いや、そんな、こちらこそ……」


 戸惑いと先程の行為の気恥ずかしさのせいで、しどろもどろになってしまう。


「ポーラ、ご苦労様でした。明日からもお願いしますね」


 スミレがポーラに労いの言葉をかける。


「はい、でもジョージ様の専任侍女は現在私を含めて29名おります。交代制で実施した方がよろしいでしょうか? 私だけが行えば間違い無く不平が発生します」


 ポーラの言葉に湯船に浸かっているのに背中に冷たい感覚を覚えた。

 今日の経験だけでも恥ずかしさで頭がおかしくなりそうなのに親衛隊のエルフが毎日代わりがわり俺の身体を洗うのか……。


「そうね、どうしようかしら?」


 スミレが俺の顔を確認する。


「取り敢えず数日はジョージが慣れるまでポーラにお願いした方がよいかな。来月から交代制でお願いするわ。ジョージもそれで良いわよね?」


 俺はスミレの提案に否応もなく頷いた。猶予が与えられるのなら飛び付く以外ない。


「かしこまりました。ではそのように致します」


 取り敢えず、明日は親衛隊のエルフの前で自分の恥ずかしい状態を晒さずに済んだな……。

 胸を撫で下ろしたところで、はたと気が付く。

 これって形の変えた譲歩的要請法?


 明日もポーラが俺の身体を洗うと言われたら俺は悩んで断ったかもしれない。

 しかし明日は親衛隊のエルフが身体を洗う可能性を想起させてから、ポーラにした方が良いかなってとスミレに聞かれたから、それに飛び付いてしまった。

 どうしても既に恥ずかしいところを見られたポーラに頼んだ方がマシだからだ。


 どちらの選択を選んでも、明日からも専任侍女が俺の身体を洗う事は決定していた。

 何かうまくやられたなぁ。

 それに良く考えれば猶予があると言っても今日は3月28日。3日後には4月になるよ……。

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