26 準備は万端
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さぁ。今日は待ちに待った魔法道具解禁日です!!
ふっふっふ。
私はこのために頑張ったのですよ!
舞踏会後、リュシアスと話を詰めて作成に取り掛かった。
前回同様、実家の商会にも依頼をして物資調達に余念はない。
魔法道具作りの楽しさに、リュシアスとの話し合いにもつい熱がこもってしまった。
仕組の考察に時間はかかったが、想像通りの形に仕上げることができて感動した!!
前世で使っていたものが、こんな風に自分の発案で再現できたことに心が震える思いだ。
リュシアスに構想を話したところ、専用部屋を用意してくれた。
このため、子どもたちには秘密にしてこっそり作業を進められた。
完成してからも、子どもが使うものであるため、安全確認を万端に行った。
そう! ばっちり私が使いまくりましたとも!
楽しかった!!
いや。安全確認のために使ったのです。楽しむのが主目的ではなかったのです。誓って。
魔法道具が完成し、安全確認もばっちり済ませ、準備万端整ったのが昨日。
やっと子どもたちに公開できる日がやってきたのだ。
そのため、そわそわと喜びを隠しきれず、朝からテンションマックス状態なのである。
「とても嬉しそうだね。ティアーナ」
ふいに後ろから声をかけられ振り返ると、今日もさわやかに微笑むリュシアスの姿があった。
「おはようございます、リュシアス様。
もちろんですよ! これをするために頑張ったのですもの!!
お子さま方にも、きっと喜んでもらえると思うんです!
ふふ。二人に見せるのが楽しみで仕方がないですわ!」
溢れんばかりの笑顔で返事をする。
「そんなに楽しそうな君を見られれて、とてもうれしい。
もちろん、ラファもマルティも喜んでくれるさ。
いろんなことを考えて、努力をしてくれてありがとう。ティアーナ。」
少し驚いたような顔をしながらも、リュシアスも嬉しそうに目を細めて微笑む。
「いいえ! リュシアス様がいたからこそ、完成したものですもの。
私の方こそ、魔法道具を作っていただいてありがとうございました。」
「はは。お安い御用だよ。
それに君の発想はとても面白い。また何か考えついたら、私に教えてくれ。
また一緒に魔法道具を作りだそう。」
確かに、魔法道具を作ってる間、リュシアスはとても楽しそうにしていた。
どんどん話が盛り上がり、大掛かりなものをつくってしまった。
仕事でもあるのに、熱中するほど魔法道具づくりが好きなんだと改めて知った。
また子どもたちのために、何か一緒につくれたらいいな。
「はい。かしこまりました。何か考えついたら、また形にしてくださいね。」
「あぁ。なんでも張り切って作るよ。」
ふふ。何気ないやり取りも、今日は楽しくて仕方がない。
ふわふわ飛んでいけそうなくらい、心が弾んでいる。
さて、二人は喜んでくれるかな?
「では、後で時間をみつけて様子を見に行くよ。きっと二人は楽しんでくれるはずだ。
ティアーナも子供たちと一緒に楽しんで。」
優しく微笑むリュシアス。
「はい!子どもたちの楽しむ姿をぜひ見に来てくださいね。お待ちしています。」
「ふふ。そうだね。ティアーナの顔も見に行きたいから、必ず行くよ。
また後でね」
リュシアスが優しい手つきで頭をなでていく。
いつもとまた違った行動に、すっかり固まってしまった。
去っていくリュシアスの背中をじっと目で追い続ける。
……子ども扱いされてるのかしら?
うーーん。まぁ、がんがん攻めてこられるよりはいいのかな……?
でも、なんだかこそばゆい。
頭を撫でられるなんていつぶりだろうか。
労いの意味も込められていたのかもしれないし。
嫌な気はしなかった。
……むしろ、嬉しかったかも。
あぁ。ダメだな。どんどんハマっていく。
何気ない行動だった。
なのに、愛おしんでくれているのが伝わってくる、優しい動作。
もうどうやっても、この気持ちに蓋をすることはできないのだろうか。
まだ……まだこのままでいさせて。
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「今日はお二人に新しい遊びを提案したいと思います!」
「新しい遊び?」
「何をするんですの?」
「今日は体を動かして遊びます! すごく動き回るので、まずはお着換えをいたしましょう。」
「「はーい」」
今日も天使な二人です。かわいい。
でも今日は動き回るので、かわいく着飾った服は脱いでいただかなければいけません。
少し残念ですが、万全に遊ぶためには致し方ないのです。
そう。魔法道具を作ると同時に、お子様方の服も準備していたのです!
ばっちりですよ。
動ける服といっても、乗馬服やら簡素なシャツ程度しかなかった。
それでは少し生地が破れたり、動きづらかったりするだろうと思い、商会で服の相談をした。
うん。これもなかなかの出来栄えなのです。
意外と前世っぽいものって、この異世界でも製作可能なのだなぁと感心するばかりだ。
では。まずはラファエル様のお着換え。
上衣は襟つきの薄い水色のポロシャツ。
下衣は白の半ズボン。
その下に黒のタイツを着用する。ただし、足首までのものにしてある。
靴下はなし。裸足のまま遊びますよ。
さわやかテニス少年な衣装ですね!
テニスラケット持たせたい。
次にマルティアリスさま。
上衣は襟付きの薄いピンク色のポロシャツ。
下衣はプリーツたっぷりの白色スカート。
ただし、ズボンもセットになって付いているスカートなのでめくれても問題なし。
ミニスカは、この世界ではあまり見ることができないのでとても貴重です。
そのため短すぎても問題だろうと思い、膝上程度にとどめた。
その下に足首までの長さの黒のタイツ着用。
髪の毛が長いので、下の方でお団子を二つ作って結った。
マルティアリスちゃんもテニス少女風!
やっぱり双子はお揃いコーデがいいよねっ!
めっちゃかわいいっっ!!!!!
「見慣れない衣装だね……」
「これで正解なんでしょうか……」
初めての衣装に不安な様子で伺ってくる二人。
まぁ、そうですよね。
「私が考えて作ってもらった衣装なんですよ!
動いてみれば、その良さを分かってくださると思います。
お部屋の中でしか着ませんから、心配なさらなくても大丈夫ですよ。」
「まぁ。ティアーナさまがそう言うなら。」
「せっかく作ってくださったものですもの。一度試してみましょうね。」
うむ。妥協してくれるようです。
年少者さまたち、さすがの大人対応です。
「ふふ。ありがとうございます。私も同じように着替えてきますね。」
「ティアーナさまも着るの?」
「お揃いですか?」
「私もお二人と一緒に遊びたいので、しっかり準備しなくてはいけませんからね!
ふふ。お揃いですかね。お楽しみに。
では少々お待ちくださいね。」
さぁ。着替えて、始めましょう!!




