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95話

 翌日、コウは昼頃からギルドへと向かうべくフェニを肩に乗せローランの街中をぶらり歩いていた。


 何故、早朝ではなく昼頃からなのかというと昨日は宿に帰った後、食事を済ませ寝る準備をするといつの間にか寝ており、目覚めたのは昼頃という遅い時間だったのだ。


 寝過ごしてしまった以上、今更依頼を受ける気もなく、きっと依頼も残り物しかないだろう。


 冒険者ギルドの入り口の扉をギィっと音を鳴らし中に入ると、昼間のためか閑散としており、空いていて快適である。


「あっ!コウさん!」


 中に入った瞬間に受付をしていたサーラと目が合い、手を降ってくるので少し気恥ずかしいが軽く片手を上げて振り返し、受付をしているサーラの下へと歩いていく。


 今日は昨日いなかったサーラが受付を担当してくれており、ミラの姿は無くきっと休みなのだろう。


「こんにちは、一昨日ぶりですね!昨日、解体をしたトレントの報酬をすぐお持ちしますね!」


 挨拶をするとサーラはそのまま裏の部屋へと入っていくと、すぐにそこそこ膨らんだ布の袋を片手で持ち戻ってきた。


「よいっしょと...これが昨日、解体したトレントの報酬になります!」


 机の上に置くと同時に袋の中からジャラリ!とお金が擦れ合う音が鳴り、持ってきた袋の音から察するに多めの報酬が期待できる。


「ん、ありがとう」


 机の上に置かれた袋の中を見るため袋を閉じてある紐を解き、中を確認すると想像した通りそれなりの金貨と銀貨が詰まっており、コウの口は少しだけ緩んでしまう。


 口が緩んでいるのも何かいやらしいため、すぐに緩んでいる口元を戻しすぐに収納の指輪の中へと仕舞い込む。


「よし、じゃあ用も済んだし帰らせてもらうよ」


 コウはギルドに報酬だけ貰いに来ただけであり、依頼を受けるきはないため帰るような素振りをするとサーラは不満そうにしていた。


「え~もう帰っちゃうんですか?暇なんですよう」


「暇なら仕事しろ」


「それがですね~最近、魔物が減少傾向でして依頼が少なくて仕事がないんですよねぇ~」


 サーラは椅子に座りながら机に肘を乗せ顔を支え頬杖して最近の仕事の少なさに暇をしているようだ。


 やはりここにも最近の魔物の少なさによった影響が多少なりとも起きているらしい。


「じゃあギルドの掃除でもしたらどうだ?」


 コウはそう言い放つとギルドの扉の前まで歩き、扉に手をかけると後ろから「ギルドマスターと同じようなこと言わないで下さい!」と駄々をこねながら文句を言うサーラの声が聞こえてくるが華麗にスルーし外に出る。


 外の空気を目一杯吸い何をしようか考えているとふとなにか忘れてたような...と思い考え込むとすぐに思い出す。


「あ~そういえばルーカスのことをすっかり忘れてたな...」


 昨日の朝、ルーカスに魔道具の靴を鑑定してもらうため預けていたのを思い出し、コウはそのままルーカスのお店へと直行することにし歩き出す。


 昼飯はまだ収納の指輪の中に聖都シュレアで買い込んだお店の食べ物が少しだけ残っているので行儀は悪いが、片手に持ち食べ歩きながら向かうと大きなルーカスのお店が見えてきた。


 ルーカスのお店は客の出入りが激しく繁盛しているようで、商人としての腕が良いのだろう。


 店の中に入ると様々な魔道具が置いてあり、実際に手にとって試したりすることも出来るらしい。


「いらっしゃいませー!何かお探しですか?」


 コウがルーカスを呼ぶために店員を探していると何かを察したのか、すぐに駆けつけて丁寧に話しかけてくれる。


「ルーカスに用があるんだが今って居るか?」


「えっと...ルーカス様ですか?」


 見知らぬ子供が急に店主に会いたいと言っているようなもので、店員は少しだけ不審な顔をしてしまう。


 そして店員から不審な顔をされるとコウはいつものパターンかと思いつつ、ルーカスから貰った謎の紋章が入った銀色の硬貨の存在を思い出しすぐに収納の指輪の中から取り出す。


「これをルーカスに貰ったんだけど...」


 店員にルーカスから貰った謎の紋章が入った銀色の硬貨を見せるとすぐにハッとした表情をして「すぐにお呼びします!少々お待ち下さい!」と言われ近くにある階段を昇っていってしまった。


 まるで某印籠のようだなと思いつつ、少しだけ混雑している店の中で待っているとルーカスが近くの階段から降りながら軽く会釈をしてくるので釣られてコウも軽く会釈をしてしまう。


「先程は店の者が申し訳ありません。ここで話すのもなんですからこちらにどうぞ」


 ルーカスはコウの近くまで来るとすぐに先程の店員について謝罪し、客が多いため話をするのに不適切な場だと思ったのか、コウを別室へと案内するため歩き出す。


 コウとしてはいつものことであり、何一つ気にしてはいないがルーカスの謝罪を受け入れ、そのままルーカスの後ろをついていくと綺麗な木彫りをされたドアの前でルーカスは立ち止まった。


 ルーカスがドアを開け中に入ると、机を中心にソファが向かい合うように置かれており、ゆったりと落ち着いて話をできるような応接室であった。


 「奥へどうぞお座り下さい」と言われコウはそのまま奥に置いてあるソファに座ると、身体をふんわりと受け止めるように沈み込み、かなり良い素材で出来たソファーなのが座って分かる。


「コウさん、お待ちしてました」


「悪いな。忙しそうなのに急に来て」


「いえいえ!本日の要件は昨日の魔道具の靴でよろしかったでしょうか?」


 ルーカスはコウが来た要件を理解しているのかすぐに昨日、預けていた魔道具の靴の話を切り出すのであった...。

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