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743話

 サイクロプスとの戦いに勝利したコウは上の階層に向かうための階段を探すべく、崩壊している街中をとりあえず歩き回ってある程度の時間が経過したのだが、残念ながら未だにその目的としていた階段は見つからなかった。


 やはり広いからこの崩壊してしまった街中自体はかなり広いため、そう簡単に上の階層へ登るための階段は見つからないだろうか。


 ちなみに崩壊している街中をぐるりと囲んでいる城壁にも登ってみたのだが、外は崖のようになっており、底が見えなかったので、もし落ちてしまったらひとたまりもない筈である。


 ただ崩壊している街中を歩き回った結果多少なりとも得られたものもあった。


 それはこの崩壊している街中では確実に人若しくはそれ以外の何かが生活しているというとなのだ。


 何故そのことに気付いたのかというと、ちょこちょこと生活跡があったからであり、そのためコウの中では誰かがここで生活していたりするのではないか?ということとなった。


(...それにさっきから視線を感じるしなんなんだ?)


 またこの崩壊している街中を歩いている途中、いつからか分からないが視線を向けられており、未だにその何処からか分からない視線を感じていたりもする。


 しかし相手側からの何もアクションはないので、何がしたいのか分からず、薄気味悪く感じてしまう。


(とりあえずあぶり出してみるか?)


 ただここまで出てこないとなると、一体何処のどいつが自身を追いかけ回しているのか気になるので、正体を知るためにあぶり出してみることにし、まずは周囲に建物がなさそうな場所を探して移動することとした。


 そしてグルグルと街中を歩きつつ、コウは周囲が開けている広場のような場所へ辿り着いたということで、周りを見渡してみるも、やはり視線を感じるだけで、何処に潜んでいるのか分からなかった。


(むぅ...しょうがないな...じゃあ相手の位置だけでも確定させるか...)


 そのため、コウは自身の足元へ魔力をゆっくりと流し、濃い霧を発生させると、飲み込んでいくかのように広場周辺を全て包み込んでいく。


 するとコウの頭の中へ何処に何かがあるといった情報が流れ込んできたため、氷槍をサッと作り出すと、人の形をした何かが潜んでいる場所に向かって撃ち込んでいくことにした。


「おわっ!なんで俺の位置が分かったんだ!?」


 そんな氷槍を撃ち込んだ場所からは予想外と言ったような驚きの声が聞こえてきたので、すぐに周囲を包みこんでいた霧をはらさせると、その声がした方向に視線を向けたのだが、何もない場所に居たのは折れた角を頭に生やしている謎の男ではないか。


 そして頭に角を生やしている種族というのは魔族しか思い当たらず、コウはすぐに自身が狙われていると判断し、一瞬でその男との間合いを詰めながら収納の指輪の中からサンクチュアリを取り出して首元へと刃を突き付ける。


「さっきから俺の後ろを付けてきてた奴はお前だな?」


「待て待て!やめてくれ!」


「とりあえずあんたは誰で何が目的で俺の後を付けてきたんだ?」


 するとその首元にサンクチュアリの刃を突き付けられた男は両手をすぐに頭の上に上げながら降参といったポーズを取り出したのだが、何をしてくるのか分からないため、警戒をしつつもまずは何処の誰で何が目的なのかを聞いてみることにした。


「俺はロガー!ここらを警護する守備隊の1人で見たこともない奴が居たから監視していたんだ!」


 そんな目の前の男から返ってきた返答はロガーという名であり、この街を警護している守備隊らしく、どうやらコウがここらで見当たらない存在だったということで、監視のために後を付けてきていたとのことであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分11月14日or15日になりますのでよろしくお願いします!

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