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7話

 コウは魔力もある程度の出し方も分かり、魔法も水球だが少しは出せるようになった。


 実際、魔法を出すにはだいぶ時間は掛るがそこは練習次第だろう。


「魔法はこれからも練習すれば自然と出せるようになるよ。よし次はコウに合った武器でも探そうか。ちょっと待っててくれ」


 そう言いながら男は家の中に入って何かを探しに行ってしまう。


 数分程待つと今度は大きさは50cm程の透明な謎の棒を持ちながら家の外に出てきた。


「今度は何を持ってきたんだ?」


 この男はまた何かの魔道具を取り出してきたのだろうか。


 もしかしたらこの男はアニメや漫画に出てくる某猫型ロボットかも知れない。


 先程、この男はコウに合った武器でも探そうと言っていたのできっと武器に関するものだとは思う。


 ただコウとしては最初に色んな武器を並べて触らせてもらえるのかと思ったのだが、そうではないらしい。


「これも言っておくけどダンジョン産だからね。コウの魔力や性格など色々なものに反応してコウに合った武器に変化するものだ。使い方は簡単で魔力を流すと変化していくからね。魔道具だからなるべく大量に魔力を流すと良いよ」


 この男は何でもかんでもダンジョン産と言っておけばいいと思ってるのではないか?


「わかった魔力を流すだけでいいんだな?」


 コウはいい武器を出せるものなら良いものを出したいと思い、全力で蛇口を開けるような想像をし、魔力を流しだすと透明な謎の棒が光り輝き粘土のようにグネグネと手元で変化をしだす。


「っ...!」


 身体から大量の魔力を流しているためか流石に身体が鉛のように重い感覚になっていく。


 限界まで魔力を出し切ると棒の魔道具を手から離した瞬間に光の輝きが強くなっていき、目を開けられないほどの光を放つ。


 輝きが収まり薄っすらと目を開けるとそこには銀色に輝く十字架のブレスレットの様なものが地面に半分ほど埋まりながら刺さっていた。


「なんで十字架ブレスレット...?」


「また変なものを出したねぇ...十字架というとコウは聖職者にでもなるのかい?私が出したときはなかなか良い杖だったよ」


 男はからかうようにコウへ話しかける。


 コウはもっと使いやすそうな片手剣や魔力が多いと言われていたため杖などの武器が出ると思っていたが全く想像と違うものが出てどう扱えば良いのか分からない。


「まぁその十字架ブレスレットがコウの武器らしいね。とりあえず拾ってみたらどうかい?」


 コウは男の言う通りに十字架のブレスレットを拾いあげて持ってみるとそこまで重くもない。


 拾った後に手首へ付けて見ると自動で大きさを調整してくれる様な感じで手首にぴったりと付けられた。


「別に何もないな...大きさを調整してくれたぐらいだし。もしかして本人に似合う装飾品を出す魔道具と間違えたんじゃないか?」


 アクセサリーを出す魔道具と武器を出す魔道具を間違えたんじゃないか?とコウは男に言う。


「いやそんなはずはないと思うけどなぁ...。そうだ魔力とりあえず流してみたらどうかな?何か変化はないかい?」


 先程、魔道具に大量の魔力を流したため残り少ない魔力をとりあえず十字架のブレスレットを持ち魔力を流す。


 すると手に持っていた十字架のブレスレットの大きさが変化し、十字架の見た目をしているが、実際には持ち手が長く十字の3つの先端には刃がついた凶悪な十字架へと変化した。


 3つの刃の真ん中の部分には穴が空いているおり、重量はそこまでブレスレットと変わらない重さだ。


「おっと...魔力を流すと武器に変わるのか?」


 そしてコウは魔力を込めて変化した十字架の根本を持つと、試しとして適当にブンブンと振り回し、使い心地を確かめてゆく。


 見た目が近い武器としたら真田幸村が使っていたとされる十文字槍に近いだろう。


 突く、斬る、叩く、引っ掛けるを全てできるような形の為、武器を使ったことのないコウでも扱いやすいものとなっている。


「魔力を流すと大きさが変わる武器は珍しいなぁ。コウにとって使いやすそうだしなかなか当たりの武器だったんじゃないか?ちょっとブレスレット貸してくれないかい?私も魔力を流してみて確認したい」


 男は珍しいものを見たような顔をしながらコウにブレスレットを貸してくれないかという。


「ん、分かった」


 コウは魔力を流すのをやめて大きさを元のブレスレットに変え、そして手首に付いているブレスレットを男に渡す。


「重っ!」


 すると男は手に持った瞬間にもの凄い重さを感じたのかブレスレットをすぐに手放し、ズドン!と大きな音を立てて地面に落ちるとブレスレットが地面へとめり込む。


「ズドンって...俺が持ったときはそんな重くなかったぞ?」


 地面にめり込んだブレスレットをコウは石を拾うかのように軽く拾い上げる。


 やはりそんなに重くもない物であり、魔力を流さなければ武器にならず自動で大きさを変えてくれる便利なブレスレットだ。


 すぐにブレスレットを手放した男は手首を痛めていないか確認しながら面白そうな顔をする。


「それは完全にコウ専用の武器だ...多分だけどコウ以外が持つとかなりの重量だね。例えば私が魔力を流したとしても変化しないだろう。専用ってのはかなり当たりの部類だ滅多にお目にかかれないから喜ぶと良い。また後で鑑定できるからしてみよう他の能力もあるかもしれない」


 あとで鑑定としようと男は言い、とりあえずはコウの武器選びも無事に終わったのであった...。

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