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662話

「ではまず最初に紹介します住宅はこちらになります」


 あれからというものヴィーに案内されて到着したのは貴族街の一角にあるそこまで大きくない家であり、クランも作っていない3人パーティーのコウ達にとっては申し分無さそうな家であった。


「悪くなさそうですね〜」


「うーん...でもちょっと冒険者ギルドが遠いな...」


「まぁまぁここは中を見てからにしましょ〜」


「それもそうだな」


 とはいえ、貴族街ということもあって立地が少し悪くなっており、冒険者ギルドまでのアクセスが今泊まっている小鳥の止まり木という宿よりもかなり遠くなってしまっているのが、やや不満点としてはあったりする。


 何故、不満を感じているのかというと、個人的には朝起きるのが苦手なので、出来れば冒険者ギルドからはなるべく近くの方が良いのだが、そこは最初の希望としてヴィーに伝えておかなかった自身が悪いと言えるだろうか。


 ともかくこの家に案内してもらったばかりだというのにすぐ別の家を案内してもらうのはヴィーに申し訳ないので、とりあえずこの家の内装を見ることにした。


 ということで、ヴィーに案内された家の中へ入ってみると、そこは木造の作りとなっており、家具などは置かれてはいないためか、中々に広々とした空間と感じ、安心するような木の良い香りがコウ達のことを迎え入れてくれる。


「ではこちらの住宅ですが...」


 そして家の中に入ってきたコウ達に対してヴィーが家の設備の説明をしてくれるようで、早速営業トークと言わんばかり話し始めた。


 まず最初のセールスポイントとしてここら辺りの住宅には珍しく風呂が設置されているらしく、身体を布等で拭く必要がないとのこと。


 ただしお湯等を出すための設備は魔道具で出来ているため、魔力を込めて自身で用意しないといけないみたいである。


 まぁそこは普段から魔力が有り余っているコウにしてみれば、特に問題はないので、許容出来る範囲内と言ったところだろうし、何よりも風呂があるというのは正直なところだいぶ嬉しさを感じてしまう。


 そして2つ目のセールスポイントとしてトイレの魔道具が設置しているらしく、排泄物などを綺麗さっぱり処理してくれる機能があるらしい。


 とはいえ、そのトイレの魔道具に関しては自身の持っているトイレの魔道具も同じようなものであり、そのまま持っているものを設置すれば良いので、そこに関してはあまり魅力は感じなかったりする。


 またこの家に関しては貴族街にあるというのに値が張ることはなく、コウ達でも簡単に手の届く範囲で購入することが出来るらしく、財布にも優しい家と言えるだろうか。


「どうでしょうか?」


「私は不満点は無いですね~お風呂もありますし~」


「うーん...悪くはないけど出来れば冒険者ギルドが近いところはないか?」


「冒険者ギルドからですか...無いこともないですが...」


 ということで、ある程度の家の設備やらおすすめ出来る理由についての説明を終えたヴィーからこの家はどうか?と感想を求められたのだが、ライラは特に不満点が無いようで、お風呂があるということがコウと同じで嬉しいみたいである。


 そしてコウに関しては設備面や内装に関しては不満点はあまり無いが、どうしても冒険者ギルドまでの距離というのが引っかかりを感じていた。


 そのため、冒険者ギルドから近くにある家はないのかとヴィーに聞いてみると、一応無くはないらしいのだが、あまり紹介したくない家なのか、何だか歯切れが悪い返答が返ってきたではないか。


「何か問題でもあるのか?」


「えぇっと...直接見て頂くのが早いでしょうか」


 そのため、何か問題があるのかと質問してみることにしたのだが、その家の問題というのは一目見れば分かるとのこと。


 ということで、その訳ありの家を一目見るため、ヴィーに案内してもらうこととし、コウ達はその問題とは一体何なのかを確認しに行くのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分2月18日or2月19日になりますのでよろしくお願いします。

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