652話
とりあえずコウ達は受付の場所で座りながら仕事をしていたサーラから手招きされたということで、久しぶりに顔を合わせることだし、挨拶も兼ねてそのまま受付まで近づいていくことにした。
「久しぶりだな」
「サーラさんお久しぶりです~」
「皆さんお久しぶりです!...じゃなくてこんな忙しい時に何処へ行ってたんですかぁ!」
久しぶりの挨拶も終えると、ここ最近魔物が増加し、冒険者ギルドは忙しくなってきたこともあってかサーラの不満が爆発しており、やはりというかダリアから話を聞いていた通り、冒険者ギルドは猫の手でも借りたい様子。
そして忙しくなってきたことによって不満が爆発している状態のサーラから何処に行っていたのかと聞かれたため、ここは旅行していたということを正直に伝えても火に油ということになるため、内容は伏せつつもメークタリアに行っていたということだけを伝えていく。
「あ~...用事でメークタリアに行ってたかな」
「ぐぬぬ...私が忙しくしているというのに...羨ましい...」
「まぁ落ち着けって...ところで何で魔物が増えてきたんだ?」
しかしサーラにメークタリアへ行っていたと答えてみると、旅行していたということを伏せていたとしても恨めしそうにこちらに向かって視線を向けてきたので、ここは話題を逸らすために魔物が増えたことについて今度は聞くことにした。
「そいつについては俺がお前さん達に話そうか」
すると後ろから聞き覚えのある声と共にこちらに向かって声を掛けられたため、振り返ってみるとそこには冒険者ギルドに入ってきたばかりと思われるギルドマスターであるジールが立っており、今しがたコウがサーラに質問したことについて答えてくれるとのことであった。
「ジールさんか。久しぶりだな」
「ジールさんもお久しぶりです~」
「おう。早速魔物の件についてなんだが...」
そして軽く挨拶を交わしつつ、ジールは魔物が増えてきた件について話し出したので耳を傾けてみると、どうやら魔物が増えてきたことについて今の冒険者ギルドが分かっていることは魔物は繁殖をしているのではなく、ダンジョンの内部のように何処かで造り出されているらしい。
しかしその魔物が造り出されている場所については今も多くの冒険者達が調査をしているのだが、残念ながら未だに分かっておらず、増えた魔物の対処もあるため、中々に難航しているとのこと。
そのため、王都やローラン以外の冒険者ギルドも人員が足りないということもあってか、現在は何処もかしこも頭を抱えてしまっているようだ。
ただし頭を抱えていたとしても魔物が増えているということについての調査を冒険者ギルド側もやめるわけにもいかない。
「まぁ...悪いがお前さん達も調査の協力をしてくれんか?」
ということで、ジールから珍しく申し訳なさそうにコウ達へ原因を探って欲しいというお願いをされることとなったのだが、別に何かしらの依頼を受けている訳でもないし、そこまで危険そうなものではないため、魔物が増えてきたことについての調査の件は受けても良さそうではある。
「あくまでお願いだからお前さん達に強制は出来んけどもな」
「別にやることもないから良いけど...ライラも問題ないよな?」
「私は問題ないですよ〜」
「悪いな。じゃあ一応こいつがローランの近くで魔物が1番増えている場所だ」
そして魔物が増えている件についての調査は引き受けるという返答を返すと、ジールから1枚の折り畳まれた紙を手渡されたので、広げて中身を確認してみると、ローラン周辺の簡易的な地図が描かれているのが見て分かる。
またその簡易的な地図上には赤い丸で幾つか印が付けられており、どうやらその場所がローランの近くで1番魔物が増えてきている場所らしい。
「ん...分かった。とりあえず今日はフェニがいないから明日からの調査させてもらおうかな」
「おう頼んだぞ。また何か分かったら俺に教えてくれぃ」
とはいえ、今日は相棒であるフェニがいないため、後日から調査をする旨を伝えると、ジールからまた何か分かったら教えて欲しいということを言い残され、忙しそうにそのまま2階のギルドマスター室へと行ってしまう。
「あっ...そういえば俺達に手紙は来てたりするか?」
「お手紙ですね。少し確認するから少し待ってて下さい」
とりあえず聞きたことは聞けたので、そのまま宿に帰ろうと思ったのだが、溜まっていると思われる手紙のことについて思い出したため、コウは動かそうとした足を止めてサーラに手紙が届いていないか確認してみることにした。
するとサーラからはこれから確認するから少し待っていて欲しいと言われたため、冒険者ギルド内の壁際で今後のことについてライラと話しながら溜まっていると思われる手紙を待つことにするのであった...。
いつも見てくださってありがとうございます!
次回の更新予定日は多分1月19日or20日になりますのでよろしくお願いします。




