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651話

 ローランの宿にて長旅の疲れもあってか3日間は宿に引き篭もることとなり、食事ぐらいでしか部屋から出ることはなかった。


 またコウが宿で引き籠もっている際、何をしていたのかというと、ベッドの上でだらだらと今まで手に入れた魔道具の整理を行っていた。


「ん~っと...流石にそろそろ冒険者ギルドに顔を出そうかなぁ...」


 しかし数日間も魔道具の整理をしていれば、流石に終わってしまったということで、そろそろ今も魔物が増えた原因を調べたり、討伐したりと忙しい筈の冒険者ギルドへ顔を出すべきだろうかとコウは考えていたりした。


 そんな事を考えていると、部屋の扉がコンコンと何度かノックされたため、誰かと思いながら部屋の扉に向けて視線を向けていると「コウさん今大丈夫ですか~?」といったライラの声が聞こえてくるではないか。


 そしてコウは何の用なのかと思いつつ、すぐに寝転がっていたベッドから降りながら返事を返し、部屋の扉を開くと、そこにはいつもの外へ出掛ける格好をしたライラが立っていた。


「どうしたんだ?」


「ん〜そろそろ冒険者ギルドにでも行きませんか〜?」


 そのため、要件を聞いてみると、どうやらライラもコウと同じ様にやることが無くなってきたとのことで、そろそろ冒険者ギルドにでも顔を出さないかというお誘いであった。


 まぁこの世界は娯楽が少ないこともあって、ライラも暇になってきたらしく、冒険者ギルドに1人で行くのは何だかもの寂しいということもあり、自身のことを誘いにでも来たのだろう。


 しかしやることが無くなってきたというのはコウも同じなので、これはこれで丁度タイミングが良かったと言える。


「考えることは同じだな。依頼は受けないにしろ魔物についても聞きたいことがあるし冒険者ギルドへ行くか」


「ですです〜手紙とかも溜まってそうですからね〜」


 ということで、冒険者ギルドへ向かうことにし、コウはライラを待たせないため、入り口の近くにあったポールハンガーへ掛かっている外套を手に取ると、サッと羽織るよう身に纏っていく。


 今回、冒険者ギルドに顔を出す理由としては暇つぶしもあるが、魔物が増えた原因について詳しい話を聞きたいというのと、届いた手紙がきっと溜まっているため、受け取るのが目的である。


 ちなみに時間帯は朝というには少し時間が経ってしまったぐらいとなっており、既に良さげな依頼書は残っていないため、何かしらの依頼を受ける気はなかったりする。


「フェニは...出掛けてるみたいだし良いか」


 一応、フェニにも声を掛けようと思ったため、チラ見して確認をしてみるもどうやら出掛けているのか部屋の中にはいないということで、コウは部屋から出ていき、ライラと共に階段を降りていく。


「あら?お出掛けでしょうか?」


「あぁ少し冒険者ギルドに行こうかなって」


「そうなんですね。お気を付けていってらっしゃいませ」


「ではミランダさん行ってきますね〜」


 すると受付に座っているミランダが2階から降りてきたコウ達に気付いたようで、声を掛けてきたため、外に出掛ける旨を伝えながら手渡すと、背後から見送りを受けつつコウ達は宿から出て冒険者ギルドに向かって歩き出すこととなった。


 そして暖かな日差しを感じながらライラと話でもしつつ、ローランの街中をのんびりと歩き続けると、屋根の上に剣と盾が大きく掲げられた冒険者ギルドが見えてきた。


 そのまま冒険者ギルドへ到着すると、木製の扉を手で軽く押して中に入ったのだが、やはり朝を過ぎていることもあり、依頼を受けた冒険者達があちらこちらへ出掛けてしまっているということで閑散としていたりする。

 

 しかしそれにしても職員達は冒険者達がいないというのに何だかいつもより慌ただしく仕事をしているように見える。


 まぁきっと魔物が増えたということで、日頃よりも仕事が忙しくなっているのかもしれない。


 そして入り口付近で立ち尽くしていると、忙しそうに仕事をしていた受付嬢のサーラがコウ達の存在に気が付いたようで、こちらに向かって大きな身振り手振りをしながら笑顔で手招きをしてくるのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分1月16日or17日になりますのでよろしくお願いします。

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