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648話

 さて...ポールログから出発してからというもの6日が経過することとなったが、コウ達を乗せた荷馬車は既に王都の目と鼻の先の距離となっていた。


 また想像していた通り、馬車旅はかなりの時間が掛かったため、何だか少しだけ旅の疲れと思われるずしりとした鉛のようなものが身体の全身へのし掛かってくるような気がしないでもない。


 そもそも王都へ到着するのが遅れたのはこれもそれも魔族であるレヴィーエルやアインのせいなので、文句の1つや2つを言いたくもなってしまう。


 とまぁ愚痴は出るがそんなことはさておき、長かった馬車の旅を振り返ってみると、色々と出来事があったりしたのを思い出す。


 その色々な出来事とは低ランクの魔物に襲われたり、名も通っていないような盗賊などに追いかけられたことだったりする。


 まぁコウ達にとっては猫が戯れてきたようなものであり、そこまで問題もなく、対応することが出来た。


 そんな長旅のことを思い返していると、無事に王都へ到着し、コウ達を乗せた荷馬車は王都の中に入り込むことが出来たということで、ゆっくりと広場にて停車する形となった。


 ちなみにイザベルの屋敷へ向かわず、途中の広場で停車した理由としては今回は人を乗せるような馬車ではなく、ただの荷馬車だからである。


「屋敷に寄ってきますか?」


「いや今回はやめとこうかな。イザベルも仕事が溜まってるだろ?」


「うっ...確かにそうですけど...ではまた遊びに来て下さいね」


「あぁまたな」


「またお茶でも飲みながらお話しましょうね~!」


「キュキュイ!」


 そのまま荷馬車から降りると、屋敷に寄っていくかどうか誘われるが、今回は長旅から帰ってきたばかりでイザベルも仕事が溜まっているだろうということで、首を横に振りながら今回は断ることにした。


 そしてその場でイザベルとの別れを軽く済ませると、今度はローランに向かう馬車を探していくこととなる。


 といっても王都からローランに向かう馬車はいくらでもあるので、そこまで見つけるのには苦労しないだろうか。


「さて...馬車を探すか...ってあの馬車は...?」


 そしてローランに向かうであろう馬車を探し始めたのだが、何処か見覚えのある馬車をコウは見つけることとなる。


 その馬車の持ち主はルーカスの一番弟子であるダリアであり、馬車の後ろを見ると、沢山の荷物が置かれていたのだが、その陰でせっせとダリアが山のように積まれた荷物を積み込んでいるではないか。


 もし荷を積み込んでいるダリアがローランに帰るのであれば、いちいち他の馬車を探さなくてもよいため、ここは是非一緒に乗せてもらいたいところ。


 そのため、コウはダリアへ挨拶のついでとして何処に向かうのかについて聞くために話しかけてみることにし、馬車へと近づいていく。


「元気そうだな」


「コウさん達じゃないっすか!お久しぶりっす!どうしたんすか?」


「ローランに向かう馬車を探しててな。ダリアはローランに行ったりしないか?」


「荷を積んだらローランに向かう予定っすよ!」


 そして挨拶を交わしつつ、何処に向かうのかについて聞いてみると、どうやら荷を積み終わったらダリアはそのままローランに向かう予定とのこと。


「もしよかったら一緒に乗ってくっすか?」


「いいのか?」


「問題ないっすよ!寧ろ一緒に乗ってくれるなら頼もしいっす!」


「じゃあ乗せてもらおうかな」


「コウさん良かったですね~」


「キュ!」


 話を聞く限り、コウ達にとっては好都合であり、ダリアからも一緒に乗っていくかと聞かれたので、問題ないのかと聞き返すと、寧ろ護衛として共に乗って行って欲しいらしい。


 まぁそういうことであれば、是非とも一緒に馬車へ乗せて欲しいので、ここは有り難く馬車へ乗せてもらうことにした方が良いだろうか。


 とはいえ、一緒に乗せてもらうというのに荷を積み込んでいるダリアの隣でのんびりと待つのは何だか気まずいということなので、馬車に荷を積み込む作業をコウも一緒に手伝うことにするのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分1月7日or8日になりますのでよろしくお願いします。

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