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596話

「ん...いつの間に寝たんだろ...」


「キュ!」


 何処からかチュンチュンとフェニの鳴き声ではない鳥の鳴き声によって起こされたコウは目を擦りながら閉じていた瞼を開くと、朝日の光が一気に目へ入ってきたため、眩しさで少しだけ目を細めてしまうが、朝になっているということに気が付いた。


 そして隣にはフェニが一緒に寝てくれていたようで、コウが起きたことに気づいたのか、肩に止まると朝ご飯が食べたいと鳴き出す。


 そのため、フェニに朝食になりそうなものを収納の指輪の中から取り出してあげつつ、いつの間に寝てしまったのだろうか?と記憶を辿ることにすると、自身の手で庭の片隅にハイドのことを火葬するための穴を掘ったり、ハイドを火葬したことなど様々なことを思い出す。


「そういえば火はどうなったんだろ?」


 とりあえずハイドの遺体を火葬したのはいいが、朝まで寝てしまっていたため、今どうなっているのか分からないということで、コウはその場から立ち上がり、掘った穴の中を覗き込んで見ると、轟々と燃え盛っていた炎は既に消えてしまっており、ちらちらと火種が燻っているくらいであった。


 また掘った穴の中の物は全て黒焦げとなっており、棺のように作られた薪は崩れ去っているため、火葬したハイドの遺体は何処にいるのか分からない状態となっていた。


 まぁ火葬したハイドの遺体が何処にあるのか分かったところで別に見たいものでもないし、燃え崩れた薪のお陰で何が何だか分からない状態となっているのは寧ろ有り難いといったところだろうか。


「そろそろ埋めてお墓でも作っても良さそうだな。フェニは朝食でも食べながら待っててくれ」


「キュイ!」


 さて...コウが作り出した火もある程度、消えたということなので、今度はハイドのためのお墓を作ることとし、刺さっていたスコップを手に取って、掘った穴の隣にある積み上げた土の山をせっせと元に戻していくことにした...。


「ふぅ...こんなもんだろ」


 あれからというものコウはスコップを使って黙々と積まれていた土を穴の中へ戻し終わったのだが、薪やら何やら色々と中に入っていたためか、少しだけ小山になってしまった。


 とはいえ、小山になったのであれば、お墓としては丁度良い感じとなっており、後は何かしら墓石の代わりになりそうなものを置いとくだけで良いかもしれないということで、コウはそれらしいものは無いか?と収納の指輪の中から探すことにした。


「ん~...何もないな...どうしようかなぁ...って倉庫があるな」


 しかし収納の指輪の中にはそれらしいものは無かったということで、どうしたものかと考えていると、庭の片隅に倉庫があることに気付き、何か代わりになりそうな物は無いか、倉庫の中を探すことにした。


「おっ...これとか良いんじゃないか?」


 そしてコウが庭の片隅にある倉庫の中から探して取り出したのは過去にハイドと模擬戦をした際に使用した刃が潰された剣であった。


 ただお墓にするにはあれだが、これといって他に良さげなものが無かったということなのでここは代用として使うこととし、コウが作り出した小山の中心部に突き刺していく。


 まぁまたここに訪れて墓参りする機会もあるだろうし、その時にもう少しまともな墓石を作ればいいだろうか。


「さて...父さんのお墓も作ったしもうここにいる意味もないな...ローランに帰るか」


「キュイ!」


 とりあえず自身の父であるハイドのお墓を作り終えたのだが、コウはここに用がもう無くなってしまったということなので、ライラが待っているあろうローランに帰るため、入ってきた門から出ると、後ろを振り返ることはなく、そのまま来た道を戻るかのように死の森の中を歩き出すことにするのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分9月4日になりますのでよろしくお願いします。

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