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369話

 前に一歩だけ出て左右を見てみると、そこにはスリーピングシープが横一列になるようにずらりと並べられており、まるでマグロの競市場(せりいちば)に似た光景である。


 そして、そんな横一列に並べられたスリーピングシープの周りには狩猟祭の関係者達が大きさを測定していたりするが少しだけ焦っている様子。


 時間的にも既に夕方も終わり、夜になっているということで、なるべく早めに結果をまとめて今回の優勝者の発表をしたいのだろう。


 そんな狩猟祭の関係者が忙しそうにしている中、コウとライラはお互いに今回のスリーピングシープを狩った時の話をのんびりとしながら測定の順番を待っていたりする。


 そして暫く話しながら待っていると、ようやく測定の順番が回ってきたのかディザーと狩猟祭の関係者達が目の前に立つ。


「さて...それでは測定させてもらおう。それにしてもよくこんな大きさのスリーピングシープを見つけたものだ」


「ちょっと倒すのに苦労したけどな」


「私もずっと草原を走ったので疲れました~」


 ディザーと軽く話をしていると、狩猟祭の関係者が手際よく、コウ達の狩ってきたスリーピングシープの大きさを測定していくが、そこまで時間は掛からなかった。


「ふむ...測定が終わったようだ。では結果が出るまでもう暫く待つと良い」


 測定が無事に終わったということで、ディザーと狩猟祭の関係者達はその場から離れていき、まだ終わっていない残りのスリーピングシープを測定していくだけである。


 そして再び暫く待つと、今回の結果が出たようで、ディザーが西門の中央へと戻ると、近くには今回の狩猟祭を裏で支えていたイザベルや母であるイザベラなどが立っており、その側には大きな布で被せられた謎の置物もあるのが見えた。


「お待たせ致しました!優勝者が決まりましたのでこの場で発表させて頂きます!」


 どうやらイザベルが今回の優勝者を発表するようで、声を拡散させる魔道具を使っているのか、あちらこちらから声が聞こえてくる。


 とはいうものの、ある程度優勝者は絞られているため、自分ではないだろうと思っている者は既に諦めた顔をしていたり、中には賭けを始めている者までいたりする。


 そしてコウとライラは他の参加者よりも大きなスリーピングシープを狩ってきたということに自信があるため、名前を呼ばれるのではないか?と思いつつ、ごくりと生唾を飲みながら手に汗を握っていた。


「今回の優勝者は...ライラ選手になります!こちらまでお願いします!」


「やりました~~~!コウさんに勝ちましたよ~~~!」


「まじかよ...結構自身があったんだけどなぁ...まぁおめでとう」


 イザベルの口から優勝者の名前が発表されると共に隣に立っていたライラが歓喜の声を上げながら、飛び跳ねるように喜びだし、コウは残念そうに後頭部をぽりぽりと掻きながら称賛を称えた。


「ほら 呼ばれてるぞ」


「そうでした~!ちょっと行ってきますね~!」


 浮かれているライラにコウは呼ばれていることを伝えると、ハッとした顔をして、駆け足でイザベルの元へ向かっていく。


「では優勝景品をお渡し...ってそういえばイザベラお母様。優勝景品は何でしょうか?」


「それは私が渡すわね。さぁ!ライラさん!これが狩猟祭の優勝景品よ!」


 どうやら誰も優勝景品については知らされていないようで、イザベルは母であるイザベラに尋ねると、不敵な笑みを浮かべ、側に置いてあった布を被せて姿を隠していた謎の置物に手を伸ばす。


 そしてイザベラは被せている布を引っ剥がすと、そこに現れたのは大きなトロフィーと、まるでイザベルを移し鏡にしたような等身大人形であり、そんなものを目にしたイザベルは口を金魚のようにパクパクと動かして驚いていた。


 それはそうだろう。自身の姿を模した等身大の人形が目の前に出されたら誰でも驚いてしまう筈である。


「ふふっ...今回は何と!トロフィーと私の可愛い娘の等身大人形になります!」


「イザベラお母様!?何故今年もそれにしたのですか!」


「良いじゃないの。去年よりも大きく作ったのよ?それに全部任せていいって話だったじゃないの」


「それはそうですが...はぁ...ライラさんの手に渡ったのであればまだマシでしょうか...」


 2人はその場でお互いに軽く言い合いをするが、イザベルは母であるイザベラに上手く丸め込まれてしまったようで、ため息をつくと、諦めた顔をしていた。


「さぁライラさんどうぞ。今回の優勝景品を大事にして下さいね」


「わぁ~!ありがとうございます~!大事にします~!」


 そしてライラはイザベラからトロフィーとイザベルの姿をした等身大の人形を受け取ると同時に、城壁から星が散りばめられた夜空に向かって何本もの光の線が伸びていき、ある一定の高さまで到達すると、花火のように弾けてキラキラとした光が王都内を包み込み、狩猟祭の幕は閉じるのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


評価やブクマなどをしてくださると嬉しいですm(_ _)m


次回の更新は6月6日になりますのでよろしくお願いします。

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