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279話

 あれからいつの間にか1日が過ぎ、今の時刻は翌日の昼前頃。


 昨日は朝からクルツ村の井戸の様子を見た後に木を伐採したため、その後の木の伐採は結局夕方まで時間が掛かってしまい、これから夜になって魔物も活性化すると村長から言われたので、もう1日だけクルツ村の村長の家にお世話になっていた。


 そして翌日の朝になるとクルツ村から朝一番に出ている馬車に乗って、ようやくローランへと帰ってきたのだ。


 そんなローランへ戻ってきたコウ達が真っ先に向かった先と言えば冒険者ギルドであった。


 理由は勿論、クルツ村で木を伐採するという依頼が終わったため、その達成報酬をもらうべく訪れたのだ。


 冒険者ギルドに訪れたコウは早速、受付のサーラに話して大量に()り倒した木をこの場で出そうとすると、サーラから流石にこの場で出すのはやめてほしいと慌てて止められてしまった。


 では何処に出せば良いのかと聞き返すと、冒険者ギルドの裏にある大きな倉庫に出して欲しいとのことなので、そちらに向かい伐採した木を全て収納の指輪から出すと筋骨隆々な冒険者ギルドの職員達が次々と倉庫の奥まで運んでいくのであった。


「はい!依頼完了ですね!こちらが報酬になります」


「ん...ありがとう」


 伐り倒した木の本数が多かったためか、報酬は思っていたよりもかなり多く、やはり収納の指輪を持っているコウ向けの依頼ということもあって、かなり美味しかったので今後もこの様に安全で楽な依頼をしたいものである。


「冒険者をやめて木こりにでも転職するか」


「またまた~冗談ですよね?Bランクも貴重な戦力ですからね?」


「あー...うん...冗談だよ冗談」


「なんですか今の間は!絶対にやめて下さいー!」


 冒険者をやめてほしくないようで心配そうにサーラは訴えかけてくるが、Bランク冒険者という立場はそれなりにメリットが多く、それなりに頑張って上り詰めた地位なので余程のことがない限りは辞めるつもりはない。


 まぁ純粋にサーラを(いじ)りたくて言ったことなのだが、予想以上の良い反応を示してくれたので、コウとしては満足である。


「これからどうしますか~?」


「あーそうだなぁ...」


 ひとしきりサーラを弄った後は冒険者ギルドから出てコウ達はこれからどうするかの予定をお互いに話し合うことにした。


 ただ暇になった時のことを一切考えていなかったので、何をしようか考えているとコウは1つだけ案を思い付く。


「あぁそうだ。あのザリガニの魔物の肉でも食べないか?」


「お~それはいいですね~!」


「キュイ!」


 コウは以前倒したマッドロブスターを解体倉庫で解体してもらい、その肉を大量に収納の指輪の中へと仕舞い込んでいたのを思い出したのだ。


 そしてライラとフェニにマッドロブスターの肉を食べることを提案すると、乗り気なようで提案に乗ってきてくれた。


「でも焼くだけじゃなんか物足りないです~」


 解体倉庫のレグルからは焼くだけでも絶品な肉とは聞いているが、確かにライラの言う通り焼くだけなのは、なんだか勿体ない気がしないでもない。


 だったらマッドロブスターの料理のレシピを知らないといけなのだが、正直焼くか野菜と一緒に炒めることしか出来ないコウ達が知ったところで上手く料理をできる訳もない。


「だったら料理が得意そうな人でも雇ってみるか?」


「あ~それは良案ですね~!」


 偉い人は言いました自分達で料理が出来なのならば料理ができるような人を雇えば良いじゃない。


 ここ最近、臨時収入が多く手に入ったので、料理ができる人物の1人や2人を少しの時間だけ雇うぐらいなら何も問題はない。


 とはいえコウには料理が得意な人物を雇うようなツテはなく、知り合いもいないの訳である。


「ちなみにライラは料理が得意そうな知り合いはいるのか?」


「いや~ローランにはいないですね~シュレアになら料理好きの子がいるんですけど~....」


「まぁそうだよな」


 一応、ライラが料理が得意な知り合いなどがいないか聞いてみるも、このローラン周囲には残念なことにいないようだ。


 まだローランに来て少ししか経っていないのだから料理の得意な知り合いがいないのは当たり前である。


 とすると料理が得意な人物を探すことから始めないといけないだろうか。


「う~ん...あっ!フェニちゃんがよく通ってる店に行くのはどうですか~?」


 フェニがローランでよく通っている店といえば、ミルミートという肉屋である。


 確かにあのミルミートという肉屋は小鳥の止まり木という評判の良い宿に肉を卸していたり、フェニのお陰でそれなりに店の名は広まっているので、料理が得意な人物が訪れたりしてそうではある。


 また店主に話をすればもしかしたら料理が得意な人物も紹介してくれるかもしれない。


 ということで料理が得意な人物を探すべく、まずはローランにある肉屋のミルミートへコウ達はのんびりと向かうのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


評価やブクマなどをしてくださると嬉しいですm(_ _)m


次回の更新は12月7日になりますのでよろしくお願いします。

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