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124話

 陣幕の外である入口付近でコウはフェニと一緒に周囲の見張りをしていた。


 コウ達より先に冒険者達は2組居たのだが、その内の1組はこの場所から離れるのかテントなどを片付けてこの先のダンジョンを進む準備をしてるようだ。


「それにしても他の冒険者たちは大変そうだなぁ。荷物も多いだろうし」


 いくらポーターという荷物持ちが居るとはいえ荷物は多いはずだろう。


 まぁコウ達にはあまり関係ない話だが、収納の指輪などの便利な魔道具をハイドから譲ってもらえて本当に良かったと思える。


「コウさ~ん!ちょっとこっちに来て下さい~」


 湯船を設置した方からライラの声が聞こえ呼ばれたのでフェニに見張りを少しだけ任せると陣幕で囲われた休憩場所へと入っていく。


「なんか湯船に問題あったか?」


「いえ〜問題は無いですけどお湯を張ってください〜」


 そういえば湯船を設置したのはいいが湯船にお湯を張っていなかった事を思い出し魔力を込めてある程度温かいお湯を湯船へと張る。


 ダンジョン内でゆっくりとお風呂に入れるのも中々にないだろう。


「これでいいか?」


「丁度良い温度です〜ありがとうございます〜!」


「また何かあったら呼んでくれ」


 指先を湯船につけて確認をしてもらい了承を得るとコウは自分の持ち場である入り口まで戻っていくと1人の女性がこちらに近づいてくるのが見えた。


 見た目は20代前半ぐらいで若く髪の毛は茶色のロングであり、何か紐の様な物で髪を結ってポニーテールのようにしている。


 特に特徴的なのは耳が尖っており、容姿端麗なので俗に言うエルフという人種だろうか?


 敵には見えないし、寧ろ少しだけ申し訳なさそうな表情をしながらこちらへ来ていたので何か用があるのかもしれない。


「すみません。少しよろしいでしょうか?」


「あぁいいけど...用件はなんだ?」


「申し訳ないのですが水を分けて頂けないでしょうか?」


 詳しい話を聞くとどうやら4階層から地上への帰りらしく道中で水を少し使い過ぎてしまい足りないとのことだった。


 先程、準備をしてダンジョンの奥へと進んでいったもう1組の冒険者達にもお願いしたそうだが「人間以外にやる水は無い」と鼻で笑いながら言われたそうでなんともひどい話である。


 しかも仲間には水魔法に適性がある者がおらず、困っていたらしい。


「そんなことか。フェニすまないがまた待っててくれ」


 再びフェニに周囲の見張りを任せると今度はエルフの女性の後ろについていく。


 水ぐらいなら魔力がある限り魔法でほぼ際限なく出せるし、魔力なら休憩すれば回復するので特に問題は無い。


 エルフの女性が休憩拠点としている場所に到着すると、どうやら他の人達もエルフのようで耳の先が尖っており、容姿端麗となっている。


 世間話しつつパーティーの名前を聞くとディアフォレストというらしくエルフのみで構成されたパーティーのようだ。


「で...何処に水を入れれば良いんだ?」


「こちらにお願いします」


 コウの目の前に別のエルフの人が両手で深い青色で波のような模様が描かれた水瓶を置いてくるが、縦40cm程の大きさなのでそこまで多くの水が入るとは思えない。


 まぁ水を入れてくれと頼まれている以上待たせるのは良くないと思い魔力を込めて水瓶の中へ水を入れていくと溢れることなくどんどん水が水瓶の中へ入っていく。


「これってもしかして魔道具か?」


「えぇ水だけですがかなり貯めることの出来る魔道具ですね」


 収納の指輪や鞄と違い水だけが入る魔道具であり、汎用性は無いが便利なものだ。


 とはいえ限界はあるようでそれなりの量の水をずっと水瓶の中に入れていると水瓶からコウの入れた水が入り切らず溢れてくる。


「これでいっぱいかな?」


「本当に助かりました。この御礼はいずれ...」


「いや気にしなくていい。じゃあ俺は戻らせてもらうぞ」


 別に何か見返りが欲しくて人助けをしたわけでもないのでエルフ達の御礼は断りすぐにフェニの元へと戻っていき、コウは再びフェニとともに周囲の見張りを続けていく。


 暫く見張りを続けていると交代としてライラが来てくれたのでコウも休憩としてテントに入って睡眠をとったり食事をしたりをしていた。


 勿論、お風呂にも入ったがイザベルとライラの2人が入った後のお風呂なので何となく意識はしてしまったのはここだけの話である。


 時は遡りある1組の冒険者パーティーはダンジョンの奥へと進んでいた。


 入念に準備しこの探索に備えてきた男達は自身に満ちており、自分達がこのダンジョン探索で大きな成果を上げる夢を見ている。


「それにしても何か知らねぇが蜘蛛の巣が多くなってきやがった。お前ら注意して進めよ」


 冒険者達のリーダー的な存在の男が周りの仲間に注意喚起を促していた。


 男の仲間達も注意してダンジョン内を進んでいると小蜘蛛がダンジョンの奥からわらわらと出てきたので対処をしていく。


 そして冒険者達はこの先待ち受けている魔物の正体を知らずダンジョンの奥へ奥へと進んでいくこととなる。


 その後、この1組の冒険者パーティーは消息を絶ち地上へ戻ることはなかった...。

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