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23話 ポーション待ち

ヘビの罠を諦めて、野ネズミの罠を多くする。

ヘビを捕まえようと思うと、寝不足になってしまう。

ヘビを売買した日、寝不足で注意力が低下してしまい、森では危険だと感じた。

罠の改良が出来るまで、諦めよう。


前日に仕掛けて置いた罠を見て回る。

野ネズミは、ヘビのせいか逃げ道が分散しているようで、なかなか罠にかかってくれない。

仕掛けた罠も4個ほど潰れていた、ヘビの仕業だろうか?

それでも、罠の数を多くしたのが正解だったようだ。

15個の罠で3匹の野ネズミを確保できた。

素早く解体を終わらせて、村へと向かう。


村へ入ると、異変に気がついた。

冒険者達が少し慌ただしくしているようだ。

何かあったのだろうか?

肉屋へ向かいながら、話を盗み聞く。

……どうやら大量に発生したヘビに対して、村から討伐依頼が出たらしい。

冒険者たちは、討伐の準備で忙しかったのか。

ヘビの討伐は、薬屋に売るよりもお金になるのだろうか?

まぁお金になっても、討伐には参加しないほうがいいだろう。

未成年の者が1人で旅をしているのだ、目立つ事はやめた方がいい。

それよりも、いつから討伐が始まるのかを調べないと。

森に多数の冒険者が入るのなら、その日は森から出ておいた方が身のためだ。

冒険者の存在に、殺気立った魔物が現れる可能性がある。

巻き込まれたら大変だ。


肉屋に入ると、いつもとは違い、初めて見る女性がいる。

不意打ちだったので驚いた。

店には店主が居るものだと思い込んでいたため、気を抜いていた。


「おや、いらっしゃい!」


「……えっと、野ネズミを売りたいのですが」


「え?……あぁ、旦那から聞いているよ、野ネズミを売りに来ている子だね?」


奥さんだったのか。

ちょっと深く深呼吸をして、気持ちを落ち着かせる。

奥さんにバナの葉で包んだ肉を渡す。


「あぁ、綺麗に解体してるわね。これは助かるわ。冒険者によっては、ちょっといい加減な人もいて」


「ありがとうございます」


「3匹分で330ダルだけど、問題はないかしら?」


「はい」


「そう言えば、ようやくヘビの討伐が始まるみたいね。村長がなかなか動いてくれなくて」


「……そうみたいですね」


「討伐には参加するの?」


「……いえ」


「あら、そうなの?」


「はい」


どうしよう、おしゃべりが好きな人なのかな?

……離れられない……終わらない。

お店を出たのは、それからほぼ10分後ぐらいだろうか。

店主が店に戻ってきた時に、ようやく話が終わった。

と言うか、店主が話を終わらせてくれた。

よかった。

店を出ると、安堵のため息がこぼれる。

最後の方の話は、ほぼ何を話しているのか不明だったが、討伐の日時が分かったので良しとしよう。

とりあえず、肉屋から離れたい。


ヘビの討伐が行われるなら、次の村へ行くことも考えよう。

……ダメだ、青のポーションが集まっていない。

在庫は確か3本……10本はほしいけど、無理なら最低6本は絶対に確保したい。

ソラの食事も考えると、50本ぐらい?

どう考えても、無理だ。

どうしよう、ソラは青のポーションしか食べないのかな?

とりあえず、捨て場に行ってみよう。


目の前には青のポーションが2本、在庫を合わせると5本だ。

……足りない。

ソラをバッグから出す前に見つけたポーションを、専用にしているバッグに入れる。

見られると絶対に欲しがるため、ソラ対策だ。

バッグからソラを出して、他の色のポーションを置いてみる。


「食べない?」


……見向きもしない。

やはりダメか。

青のポーションが捨てられるまで、少し村にとどまる事になるのか。

予定外だが、ないと不安が大きいから仕方がないな。

……誰でもいいから、青のポーション限定で大量に捨ててくれないかな。


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頑張りますのでよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こんなちっさい子供でも討伐に参加するかどうか聞かれるということは、 主人公は普通の冒険者扱いされてるってことなのかな 故郷以外は偏見なくていいね
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