お母さんと食事
スズラン 自宅
「「いただきます。」」
お母さんと晩御飯を食べ始める。
「スズラン、あまり無理しなくていいのよ?お金なら私のほうで稼ぐから心配しないで?」
お母さんは心配してくれるけど私がお母さんのためにしたいのだ。
「ありがとうお母さん、でも大丈夫!お母さんを少しでも助けたいし何より働いているとすごく楽しいんだよね。」
・・・・少しだけうそをついた。
本当は働いてる間いろいろ悩んだり思い出したりしなくて済むからというのもある。
「・・・・スズラン。」
お母さんは少し涙ぐんでいる。
しんみりしたくはないので私は話題を変えることにした。
「そういえば今日喫茶店にパンジーさんがきたんだよ?コーヒーを飲みながらちらちら見てたけど注文したかったのかな?」
「パンジーさんってご領主様の娘さんの?」
「そうだよ。友達と一緒に来てたから話しかけなかったけどね。」
「・・・・・そう。」
お母さんには学校のことは言わなかった。
言えばお母さんを不安にさせるから、それがわかってるからあえて言わなかった。
お母さんは急にふっと笑って、「きっとパンケーキでも食べたかったのかもね?あまり気にしなくてもいいと思うわ。」
「友達の誰かがダイエットでもしてたのかな?」
そんな他愛ない話をして夜は過ぎていった。