よく聞く作家の承認欲求とは何だろう?
よく聞く作家の承認欲求とは何だろう?
はい、困ったときのWiki先生です。
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承認欲求
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
承認欲求とは、「他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい」という欲求であり、「尊敬・自尊の欲求」とも呼ばれる。
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この項目を読めば分かりますが、他者承認と自己承認という二つの種類があるようです。
他人から認められたい=他者承認
自分が自分の理想像と重なるかどうか=自己承認
こうなるわけですが、大体各所で批判の的になるのは前者の他者承認だと思われます。作家さんとしては、他者に認められたいから小説を書いて評価してもらいたい、そういう気持ちになることを指すわけです。
しかし、承認欲求が強いことが悪いこと、のように捉えられるのは、主に上位承認、すなわち自分が他人よりも優位に立ちたいという欲求から来るイメージ的なもののように私は思っています。本来的に、承認欲求自体は悪いことではないです。成長欲求という自己実現の欲求は、技術や能力の習得、自己肯定感、自立性を得るという、小説を書く上でプラスに働くものです。向上心に繋がる、と言い換えてもいいかもしれません。
と、ここまでは大体Wiki先生に書かれていることです。
私はこの成長欲求というものが強いことを非難される、というのはおかしいと思っています。だって、当たり前に皆が持っているものです。できるできないはともかく、もっと上手に文章を書きたい、あの作家さんのような作風に憧れる、など目標を持つことは悪いことではないはずです。
人間は成長するものです。ただ、その成長の仕方に問題がある場合、例えば他者へ自分に対する評価を押し付けるとか、自己の能力が依然低いにも関わらずそれを認めないとか、そういうときこそ非難されるべきです。
何となく、その状況ってどういう状況か掴めますか?
上で例に挙げた二つは、どちらも他者がいる状況です。前者は評価を与える他者、後者は観測する他者です。勘の鋭い人であればもうお分かりですね。承認欲求に他者を関わらせると、それは非難の対象になる可能性がある、というわけです。
では、どうすればいいか。誰もが自己鍛錬が得意なわけではありません。成長したい、だけどやり方が分からない、そういうときは『他者に頼る』んです。謙虚に他者の力を借りるということを学べばいいんです。案外、『他者に頼る』ことを知らない人は多いです。他者の能力を認め、自己実現のためにその能力を貸して欲しい、そういうふうに考え方を切り替えるといいと思います。
何も自分を改めるだとか、自分を下に置くだとか考える必要はありません。単に他者を認めるということに慣れればいいんです。他者の能力の高さに自分を卑下したり、蔑む必要もありません。自己承認を満たすため、自己実現のための通過儀礼ぐらいに考えてください。
ちなみに、その能力の高い他者を見極めることも自己鍛錬の一つです。落語の神様、古今亭志ん生がこういう発言をしています。
「他人の芸を見て、あいつは下手だなと思ったら、そいつは自分と同じくらい。同じくらいだなと思ったら、かなり上。うまいなあと感じたら、とてつもなく先へ行っている。」
これを目安に、能力の高い他者を見つけてみましょう。そして、もしその他者が頼れる存在であれば、教えを請うなり真似するなりするんです。
そんなこんな書き連ねてみましたが、いかがでしょうか。何かの参考になれば幸いです。