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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第三章 君を守る檻とルビー
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9




「相良さんこの後暇?


実は飲み会参加者にドタキャン出ちゃって。


結構男性も来るし、行こうよ」



年上で明るい性格の人だが、今日は合コンなのだとお昼休み楽しそうに話していた気がするからそれなのだろう。


朱音としてはそういうのにはあまり興味が無いし、やんわりと断った。



「えー、相良さんって飲み会あってもほとんど来ないじゃない」



「すみません、お酒弱いので・・・・・・」



「ノンアルもあるし、気分転換だと思っていこうよ。


色々な人に会うのは交流広がるし、勉強になるよー」



確かに会社と家との往復だけなら新しい交流は増えない。


行こう行こうと腕を引っ張る女性に、朱音は仕方なく行きますと答え、



「連絡したいので飲み会の場所、教えてもらえませんか?」



というと、女性は心底驚いた顔をした。



「えっ、彼氏いたの?!」



「いえいえ!下宿先の大家さんに帰る時間とか連絡することになってるんです。


今日は何も言わなかったので私の分のご飯を作ってあると思いますし」



「はー?何ソレ。


もう社会人なんだし、そういうのは自分で管理すべきなんじゃないの?」



「色々健康とか心配してもらって私からすればありがたいですし、大家さんにご迷惑をかけるわけには」



「いやいや、それは駄目だよ。


そんな連絡せずに行こう!もう時間ギリギリなの、走らなきゃ!」



そういうと朱音の腕を掴んで走り出し、朱音は走りながら罪悪感を感じつつもスマートフォンを鞄に入れた。




居酒屋で行われた飲み会という名の合コンは割と大人数だった。


朱音は終始ノンアルコールで済ませていたが、飲み会というのは飲めない人間にとっては非常にコストパフォーマンスが悪いイベントだ。


酒は何杯でも呑めるが、食べ物とジュースというのはそんなには進まない。



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